マナーやご作法
故人との最後のお別れであるお葬式。
しかし、さまざまな理由からどうしても参列できない場合もあるでしょう。
今回は家族葬を欠席する場合の連絡方法や、気を付けるべきマナーについてお伝えします。
また「家族葬は欠席するけれど、香典はお渡ししたい」という方もいらっしゃると思います。
家族葬を欠席した際の香典の渡し方についても詳しく解説しますので、ぜひ参考になさってください。
家族葬を欠席する場合の伝え方
家族葬を欠席する場合は、なるべく早めに喪主へ連絡しましょう。
連絡方法は主に電話かメールになります。
①家族葬の欠席連絡は電話が一番おすすめ
欠席を早く、確実に伝えるためには電話が確実です。
ご遺族の方に直接伝えることで丁寧な印象を与えることもできます。
特に親しい間柄の方の葬儀を欠席する場合は、できるだけ電話連絡をするようにしましょう。
ただし葬儀の前のご遺族は準備等で忙しくされています。
電話をかけるタイミングを計って用件を簡潔に伝えてください。
伝える内容は主に以下の3つです。
- ①お悔やみの言葉
- ②葬儀を欠席する理由(「やむを得ない事情」「どうしても都合が合わずに」などで大丈夫です)
- ③葬儀欠席のお詫び
特に家族葬の場合は、遺族から電話で直接参列依頼があるはずです。
依頼があった際に欠席することが分かっていた場合は、そのときに伝えても問題ありません。
もし結婚式などの慶事と葬儀の日程が重なった場合、本来優先すべきは弔事となります。
しかし故人との関係性によってどちらを優先するかは変わってくるでしょう。
慶事で家族葬を欠席する場合は、「結婚式と予定が被った」と正直に伝えるのは控えてください。
「やむを得ない事情」等の言い方で問題ありません。
②関係性によってはメールで欠席連絡もあり
仕事関係の方や友人などはメールで訃報の連絡を受ける場合もあるでしょう。
訃報自体をメールで受けたのであれば、欠席の連絡もメールでお伝えして良いと思います。
ただしメールでの欠席連絡はあくまでも略式の作法です。
葬儀が終わり落ち着いた頃に、改めて欠席してしまったお詫びとお悔やみの言葉を直接お伝えするのが良いでしょう。
メールで連絡する場合もお伝えする内容は電話の場合と同じです。
時候の挨拶などは省き、タイトルや文頭でこちらの名前や用件がすぐに伝わるように工夫しましょう。
また絵文字や顔文字は使わないようにしてください。
文字だけの文章になるので、そっけなく冷たい印象になってしまわないように注意しましょう。
メールで欠席連絡をする場合のメリット・デメリットや例文については以下の記事でも詳しくお伝えしています。
家族葬を欠席しても弔意は伝えられる
やむを得ず家族葬を欠席したとしても、ご遺族へ弔意を伝えることは可能です。
弔意を表す方法として「弔電を送る」・「供花、供物を贈る」・「自宅弔問」・「お悔やみの手紙を送る」などの方法があります。
それぞれ詳しくご紹介します。
①弔電を送る
ご遺族に負担をかけずに弔意を表したいのであれば、弔電がおすすめです。
家族葬では香典や供花・供物を辞退される喪家もいらっしゃいます。
弔電は基本的に返礼品が不要ですので、ご遺族の負担になりづらいでしょう。
(札幌近郊や北海道では、ご遺族から明確な断りの意思表示がない限りは家族葬でも香典をお渡しするのが一般的です)
最近はネットでも申し込みができるため、仕事の空き時間に申し込みが手軽にできます。
「弔電だけでは物足りない」という方は、お線香やプリザーブドフラワーがセットの弔電をお送りすると良いでしょう。
弔電は通夜式の前、遅くとも告別式の始まる1~2時間前までには到着するよう申し込んでください。
宛名は故人名ではなく喪主名にしましょう。
②供花・供物を贈る
供花・供物も弔意を表すためによく贈られるものです。
どちらも葬儀開始前までに到着するよう申し込みをしてください。
供花は生花店や葬儀会社へ依頼すると葬儀会場まで運んでくれます。
生花店は自身で花を選べるメリットはありますが、葬儀会社によっては自社で発注したお花以外は受け付けない場合もあります。
注文する前に葬儀会社へ確認したほうが良いでしょう。
またお花も宗派によって特徴があります。
仏式は白や黄色などの淡い色の花をメインとしていますが、キリスト教は鮮やかな色の花が選ばれることが多いですね。
葬儀会場の供花は統一感を表すために高さや色を揃えている場合もありますので、葬儀会社へお任せするのが無難でしょう。
供物はフルーツやお菓子(賞味期限の長いもの)を贈るのが一般的です。
お線香を贈る場合は煙の少ないタイプを選ぶと普段使いがしやすいですよ。
ただし宗教によっては供物の品物が決まっている場合もあります。こちらも葬儀会社へ確認しておいた方が良いでしょう。
コープの家族葬ウィズハウスでは、供花・供物のご注文も承っております。ぜひご活用ください。
③自宅弔問
「葬儀には駆けつけられなかったが、どうしてもお参りがしたい」という方は、葬儀後に弔問する方法もあります。
ただし、いきなり弔問へ行くのはマナー違反。
ご遺族の方に必ず連絡をして弔問日を決めましょう。
弔問に伺うのは葬儀後3日~四十九日の忌明けまでを目安にしてください。
④お悔やみの手紙を送る
「自宅弔問をすると遺族へ負担をかけてしまうかもしれない…」
そのような場合はお悔やみの手紙をお送りするのもおすすめです。
装飾のないシンプルな白い便せんを使い、葬儀を欠席したことのお詫びとお悔やみの言葉、遺族を気遣う気持ちを記して送りましょう。
また弔電と香典は一緒に送れませんが、お悔やみの手紙なら香典とセットでお送りできます。
香典と一緒に送る場合は現金書留で送りますが、詳しい方法や料金については後ほど詳しくお伝えします。
弔電を送ったあと、さらに香典も送る場合は日を改めて香典とお悔やみの手紙をお送りすると良いでしょう。
お悔やみの手紙は基本的に縦書きで、時候の挨拶や拝啓・謹啓などの語頭は省略します。
以下の例文は香典を一緒にお送りする場合です。
お悔やみの手紙のみを送る場合は「心ばかりのものを~」以降の文章を削除してください。
家族葬を欠席した場合の香典の送り方マナー
「家族葬は欠席だが香典をお渡ししたい」という場合はどうすれば良いのでしょうか?
香典を渡す手段は「代理人にお願いする」、「現金書留で送る」、「弔問時に手渡しする」の主に3つです。
それぞれ詳しくご紹介します。
①他の参列者へ預けて一緒に渡してもらう
葬儀へ参列する方に香典を預けて渡してもらう方法です。
香典を預ける場合は表書きをしっかり確認し、裏面か中袋に自分の名前と住所、包んだ金額の記載を忘れないようにしましょう。
しかし参列者の中に知人がいない場合もあるでしょう。
その場合は故人と面識がない方に香典を預けても問題ありません。
たとえば夫が妻に香典を預け、自身の代理で届けてもらう形でも大丈夫です。
代理人へ預ける場合は、香典袋の自身の名前のあとに「代」と記すこともあります。
②現金書留で香典を郵送する
香典をすぐにお渡しするのが難しい場合は現金書留を利用しましょう。
現金書留で香典を送る場合はお悔やみの手紙も一緒に添付します。
お札は書留用の封筒に直接入れるのではなく、香典袋のまま封筒へ入れてください。
現金書留の料金は1万円以下であれば480円、もし3万円を包む場合であれば524円になります。(2024年4月時点)
日にち指定や時間指定をしたい場合は窓口でオプション料金を支払うと対応してくれます。
また定形郵便代や現金封筒代は別途必要です。
参考までに「定形郵便で3万円を包む場合の現金書留料金」について表にまとめてみました。
※香典袋が大きいなど、定形郵便で送れない場合は表の金額と異なります。
③自宅弔問の際に香典を持参する
どうしても手渡しで香典をお渡ししたい場合は、葬儀後に自宅弔問をする方法もあります。
「家族葬を欠席しても弔意は伝えられる」でもお伝えしましたが、弔問はご遺族に日程を確認してからお伺いしてください。
弔問した際は玄関先でお悔やみを述べ、香典や供物を渡します。
ご遺族から焼香を勧められたら故人宅へ上がらせてもらいましょう。
長居はせず、なるべく短時間で帰宅するよう心がけてください。
まとめ
- ・家族葬を欠席する場合はなるべく早めに電話連絡をする。(関係性によってはメールでの連絡もあり)
- ・家族葬を欠席した場合の弔意の表し方として「弔電や供花、供物を贈る」・「自宅弔問」・「お悔やみの手紙を送る」などがある
- ・葬儀に参列はできないが香典を渡したい場合は「代理人に預ける」もしくは「現金書留で送る」・「自宅弔問で手渡し」などの方法がある
家族葬を検討している方はウィズハウスへぜひご相談ください。
故人としっかり向き合い、親しい人と想いを分かち合う、おうちのようなお見送りをご提案いたします。