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投稿日:2023年5月29日

更新日:2024年4月1日

函館市で主流の骨葬とは?一般のご葬儀との違いや当日の流れを解説

「なぜ函館市では通夜の前に火葬をするのか?」
「骨葬のマナーや流れを知りたい」

北海道の道南、函館市ではお通夜の前に火葬を済ませるのが一般的です。通常のご葬儀と流れが異なるため、函館以外の地域の方からはよく驚かれます。「なぜ火葬を先にするのか」「宗教的によいのか」と疑問を持たれる方も少なくありません。

そこで、本記事では函館市で行われる骨葬について解説します。北海道のご葬儀における独自の慣習も紹介しているので、併せて参考にしていただけると幸いです。
骨箱を抱える女性

函館市で行われている骨葬とは?

骨葬とは、北海道函館市を中心に道南の一部地域で主流となっているご葬儀の形式です。一般のご葬儀と異なり、火葬してからお通夜・告別式と続くため「骨葬(こつそう)」と言われています。

「前火葬」と表記される場合もありますが、一般的には「骨葬」の方がメジャーな呼び方です。

函館市で骨葬が主流となっている理由

函館市で骨葬が主流となった由来には、いくつかの説があります。

戦前に流行した伝染病の感染者を増やさないため
漁師町で海難事故が多く、海水を浴びたご遺体の腐敗が早かったため
函館大火で2,000人以上の方が亡くなり、ご遺体の衛生観点から始まった

しかし、昭和30年頃までは一般のご葬儀と同じようにご遺体のまま通夜をしていたと語る住職もいます。

実際のところ、何が由来で骨葬が主流となったのかははっきりとしていません。ドライアイスがなかった時代は、現代よりもご遺体が腐敗しやすかったため、利便性をとって骨葬が主流となったという説もあります。

一般的なご葬儀との違い

函館市では、火葬を先に行うという点以外にも、本州のご葬儀とのさまざまな違いが存在します。代表的な違いは、以下の4点です。

火葬を先に行うので日程が異なる
香典には領収書が発行される
香典返しがなく基本は当日返し
親族で記念写真を撮る

それぞれの内容についてみていきましょう。

火葬を先に行うので日程が異なる

骨葬はお通夜の前に火葬を執り行うため、通常のご葬儀とは日程が異なります。詳しくは
『骨葬で執り行うご葬儀の流れ』で解説しますが、「納棺→火葬→お通夜→ご葬儀」という流れが函館市では一般的です。

香典には領収書が発行される

函館市では、いただいた香典に対して領収書が発行されます。受付でお渡しした香典がその場で確認され、領収書を発行するという流れです。金額・差出人の名前・住所なども受付係が記帳するため、参列者が書き記すことはありません。

香典の書き方は一般的なマナーと同じです。宗教・宗派にそって記入しましょう。

香典返しは「当日返し」

本州ではいただいた香典の半額程度の品物をお返しします。お返しのタイミングは、四十九日後の忌明けです。一方函館市の香典返しは、基本的に葬儀当日にお渡しする「当日返し」です。品物には海苔・タオル・お茶などがよく選ばれており、1,000円〜1,500円の予算で用意されます。近年では本州においても香典返しを「当日返し」とするケースも増えています。

親族で記念写真を撮る

函館市をはじめとした北海道の葬儀では、お通夜や告別式が終了したタイミングで親族が集まり記念撮影をする場合があります。故人様の遺影を取り囲み、祭壇の前に並んで撮るパターンが多いです。

土地の広い北海道では、法事・法要といった冠婚葬祭以外に親族一同が集まる機会はめったにありません。集まった記念として、集合写真を撮るという風習が定着したようです。

お通夜・告別式どちらの後で撮影するかは、地域や家族の考え方によって異なります。

骨葬で執り行うご葬儀の流れ

函館市で骨葬を執り行う際の一般的な流れは、以下の通りです。

葬儀社と打ち合わせ
納棺
火葬
お通夜
ご葬儀(告別式)

家族葬など2日通して行うご葬儀の場合は、一日目に納棺・火葬・お通夜、2日目にご葬儀(告別式)を執り行います。

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①葬儀社と打ち合わせ

ご葬儀の日程・場所・費用などを決めます。日程を決める際は、遠方からの参列者や菩提寺の都合も確認しましょう。代々供養していただいている菩提寺はないけれど、お経はあげて欲しいという場合、僧侶の紹介が可能な葬儀社を選ぶと良いでしょう。

コープの家族葬ウィズハウスでは寺院紹介が可能です。詳しくは寺院紹介ページをご覧ください。

函館市を含めた北海道では、ご葬儀の案内状を送りません。新聞のお悔やみ欄を見た、もしくは人伝で訃報を聞いた方々が、お通夜や葬儀に参列します。

②納棺

納棺は葬儀社で対応するため、ご遺族が用意する物はほぼありません。地域によっては、納棺の後に仮通夜を行います。仮通夜とは、ご遺族や親しい親族のみで執り行われるお通夜です。

③火葬

火葬場にてご遺体を荼毘に伏せます。火葬に同席するのは、ご遺族や親しい親戚だけのケースがほとんどです。お通夜では故人様のお顔を見られないため、函館以外の地域から参列する方がいる場合、事前に骨葬である旨を伝えた方が良いでしょう。

④お通夜

お通夜は一般的なご葬儀と同じように夕方から始まります。函館市の場合、ご葬儀よりもお通夜へ参列する方のほうが多い傾向です。お通夜では、僧侶による読経や焼香などが行われます。

通夜振る舞いが行われるかは、ご遺族の意向やご葬儀の形態によって異なります。食事を用意せず、飲み物やお菓子をお礼として配るケースも少なくありません。

⑤ご葬儀(告別式)

ご葬儀と告別式では、僧侶による読経や焼香、弔辞・弔電の拝読が行われます。その後に繰上げ法要を執り行う場合も少なくありません。繰上げ法要とは、四十九日法要等の忌日法要をご葬儀当日に執り行う方法で、北海道のような積雪地域によく見られます。

函館市の骨葬でよくある質問

函館市の骨葬に関して、よくある質問をまとめました。

函館市の香典相場は?

函館市の香典相場は、一般の相場と変わりありません。基本的には血縁関係の濃い順や交流の深かった順で包む金額が高くなります。

一方、香典返しに対して半額程度の品物をお返しするという慣習がないため、香典返しは基本的に当日返しとなっています。

お通夜に呼ぶ範囲はどこまで?

特に制限はありません。新聞のお悔やみ欄を見た方や、人伝で訃報を耳にした方々が参列します。本州のように案内状を出す風習がないため、予想よりも参列者が多くなることも少なくありません。

まとめ

函館市を中心とした道南の一部地域では、骨葬と呼ばれる形式でご葬儀を執り行うのが一般的です。お通夜の前に火葬をし、お通夜・ご葬儀(告別式)では荼毘に伏せた状態で儀式が進行します。

骨葬が一般的になった由来はいくつかありますが、確実な由来とされているものはありません。ご葬儀には地域性があるため、各地域で細かなマナーや作法が違う場合は多々あります。函館市の骨葬も、そのような地域による違いの一つです。

函館市で初めて骨葬形式のお葬式を執り行う場合、準備の方法で不安になる方もいらっしゃるでしょう。

コープの家族葬ウィズハウスでは、函館市の骨葬にも対応しております。「少しだけ話を聞いてみたい」という方は、24時間365日対応の無料相談をお試しください。

コープの家族葬・ウィズハウス神山
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