マナーやご作法
こんにちは、家族葬のウィズハウス スタッフの大崎です。
お葬式へ参列する際の服装マナーについては以前にもお話していますが、喪服の上に着るコートについてもマナーがあるのをご存知でしょうか?
特に北海道では、暖かい時期でも雨など天候の悪いときにはコートが必要なこともありますよね。
コートが必要な時期が長い分、お葬式にコートを着ていく機会もあると思います。
今回は葬儀の服装マナーに沿ったコートの選び方をご紹介します。
お葬式に着ていくコートで注意すべき基本の3点
お葬式に着ていくコートについては、喪服のように決まったコートがあるわけではありません。
しかし、葬儀会場への出入りや出棺時などコートを着用する場面は意外にあります。
その際に葬儀の場にそぐわないコートを着ていると、他の参列者に良くない印象を与え、何より遺族や親族に対して失礼になってしまいます。
お葬式に着ていくコートを選ぶ際の注意点は下記の3つです。
基本的な考え方はお葬式の服装マナーと同じですので、難しく考えなくても大丈夫です。
色柄は無地で地味なものを選ぶ
一番ふさわしい色や柄は喪服と同じ「黒」「無地」です。
喪服にも使われている通り黒は悲しみを表す色で、黒が濃ければ濃いほどより深い悲しみを表します。
黒いコートがない場合は、紺やグレーなど地味な色のコートでも代用できますができるだけ濃い色味のものを選ぶようにしましょう。
白や明るい色、柄が目立つような派手なコートは着てはいけません。
殺生を連想するもの、カジュアルな印象になる素材や形は避ける
殺生を連想する素材とは、毛皮や革、ファーなどです。
フェイク品も周りの方にとっては本物と区別がつかない場合もあるので避けましょう。
ダウンジャケット、パーカー、ナイロン素材、レース素材などもカジュアルな印象になってしまうためお葬式の場にはふさわしくありません。
ナイロン素材のジャンパーは動いたときにシャカシャカ音が鳴ってしまい、お葬式の雰囲気を壊してしまう可能性もあります。
通勤着として着用されることの多いトレンチコートやPコートも、厳密にはオフィスカジュアルの部類に入るので避けるのが無難です。
華美に見える装飾は避けるか外す
コートは無地であっても、金色の金具や派手なボタンなど目立つ装飾がついているコートは避けるべきです。
コートのデザインによってはそのような装飾が外せるものもあるので、ファーやフードなど取り外し可能なものは外して対応しましょう。
ボタンの上に「ボタンカバー」を被せるという方法もあります。
お葬式では「コートの着丈」に注意!長めのコートが無難です
コートならではの注意点としては、「コートの着丈(長さ)」があります。
着丈の短いコートはカジュアルな印象になってしまうので男女ともに避けたいところです。
特に女性はコートの種類もたくさんあるので、意識的に長めのコートを選ぶようにしたいですね。
悩んだ場合はひざ丈程度のコートを選べば問題ありません。
和装の場合は和服専用の「道行(みちゆき)コート」を着用しますが、その場合は着用の場によって着丈の長さが決まっています。
正式礼装の上に着る場合は8~9分丈、略式礼装の上に着る場合は7分丈となり、これは和装の場合の正式マナーですので注意しましょう。
急なお葬式でちょうど良いコートがない!そんな場合は
ご不幸は急に起こるものです。
急な葬儀で「黒い無地のコート」が用意できないという事もあるでしょう。
そんな時は、自分の持っているコートの中で一番地味なコートを確認してみましょう。
黒はなくても、グレーや紺などの落ち着いた色のコートはありませんか?
どうしても無い場合は地味な色のトレンチコートやPコート、多少柄が入っていても目立たない程度であれば大丈夫です。
社会人の方の場合は、冠婚葬祭で使える黒いシンプルなコートを1着持っていても良いですね。
取り外しができる裏地(ライナー)が付いている3シーズン対応のコートを用意しておけば、汎用性も高いのでいざと言うときも慌てずに対応することができますよ。
急な葬儀で喪服も用意できない場合についての対処方法については、こちらの記事でご紹介しています。
また、葬儀会場に入る前にはコートを脱ぎ、帰りも葬儀場を出てから着用するというマナーも忘れずに。
葬儀会場ではロビーにハンガー掛けがあるところも多く、皆さん似たようなコートを着ていることが多いので取り違えてしまうことがよくあります。
取り違えても意外と手元に戻ってきますので、慌てずにまずは葬儀会場へ連絡してみましょう。
まとめ
・葬儀に着ていくコートを選ぶ際、基本の考え方は葬儀での服装マナーと同じです。無地で地味な色味のものを選び、華美なものやカジュアル感が強いもの、殺生を連想させる形や素材のコートは避けましょう。黒または濃紺やグレーのシンプルなコートが無難です。
・コートならではの注意点としては「着丈の長さ」があります。短いコートはそれだけでカジュアルな印象になってしまうので避けるようにしましょう。和装の場合は専用の「道行(みちゆき)コート」があり、こちらは装いに合わせて着丈の長さが決まっています。
・どうしてもちょうど良いコートがない場合は、持っている中で一番地味なコートを着ていきましょう。白や派手な色柄などよっぽど目立つものでなければ大丈夫です。社会人の方はこれを機に、フォーマルで使えるシンプルなコートを1着用意するようにしても良いですね。
家族葬を検討している方はウィズハウスへぜひご相談ください。
故人としっかり向き合い、親しい人と想いを分かち合う、おうちのようなお見送りをご提案いたします。