
葬儀の知識
こんにちは、家族葬のウィズハウス スタッフの大崎です。
お葬式の供物としてよく用いられる「落雁(らくがん)」。
仏壇などでもよく見る砂糖菓子で、お墓等のお供え用としても販売されていますね。
ウィズハウスでは葬儀でのお供えとして現在取り扱いはありませんが、地域によっては葬儀の供物として根強く残っている所もあるようです。
今回はお葬式や仏壇で落雁が供えられる理由についてご紹介します。
また、砂糖菓子の落雁は実際に食べることもできますので、残った落雁の活用方法も一緒にお伝えしますね。
落雁(らくがん)とは、仏式の葬儀や法要で供物としてよく供えられるお菓子です。
米や大豆などの穀粉と砂糖を使って作られ、甘くて乾燥した「干菓子」というタイプのお菓子です。
蓮の花や菊の形に仕上げられ、色も白をはじめとして緑、ピンク、黄色などが見られます。
葬儀会場の祭壇や法事、お盆の際の仏壇で目にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
落雁は中央アジアが発祥とされ、室町時代に中国の民から日明貿易を通じて日本に伝わったと言われています。
その後日本の茶道の広まりと共に、改良されながら日本全国へ広まりました。
今では落雁は高級和菓子ともなり、なかでも高級砂糖の「和三盆」で作られる落雁は最高級品。
茶道のお茶菓子としても、葬儀や法要での供物としても欠かせないものになっています。
葬式で落雁が供えられるようになった理由は諸説あります。
目連(もくれん)という僧侶がお釈迦様の教えに従い、亡くなった自分の母親だけでなく、その他の恵まれない人たちに対してもたくさんの食べ物を施す「百味飲物(ひゃくのみおんじき)」を行ったことが由来と言われています。
百味飲物(ひゃくのみおんじき)とは美味しい食べ物という意味です。
当時は甘いお菓子は美味しく贅沢な食べ物だったため、特に落雁を供えるようになりました。
昔は、白い砂糖はなかなか手に入らない高級品でした。
また「白」という色は故人が棺に収まる際に身に付ける白装束の色。
俗世に染まらず純粋な魂で旅立つという意味を持つとも言われ、仏教と深い関わりを持つ色でもあります。
そういった意味を含めて、祭壇や仏壇に白い砂糖を供えて仏様を祀ったとされています。
落雁はお菓子のため、ずっと飾っておくわけにはいきません。
いずれなくなる消耗品であることから「不幸がずっと続かないように」と願う魔よけの意味も込められています。
葬儀が終わった後は、お供え物は全て下げることになります。
供花や供物を親族で分けて持ち帰ったりもしますが、落雁は砂糖でできているお菓子ですので食べることもできますよ。
そのまま食べるのはちょっと……という方は、こんな食べ方はいかがですか?
コーヒーや紅茶、甘酒や生姜湯などの温かい飲み物にポンと入れて飲むのはお手軽です。
大根おろし器ですり砕いて、ジップロックや瓶で保存しておくと入れたい分だけすぐ使えて便利です。
落雁の甘味を使った簡単クッキー。
すりおろした落雁60g、溶かしたバター90g、小麦粉110gを混ぜて一口大に成形。170℃に予熱したオーブンで20分焼くだけ!
サックサクの簡単クッキーの出来上がりです。
すりおろした落雁大さじ3、牛乳130ml、卵1個を混ぜ、ざるを使って2回こし、好きな容器に入れます。
フライパンに水を入れて沸騰させ、容器に入れたプリン液をフライパンに入れて、フタをして弱火で10分蒸し焼きにします。
その後火を止めて10分余熱、粗熱が取れた冷蔵庫で冷やして出来上がりです。
・落雁(らくがん)とは葬儀で供物としてお供えする干菓子です。米や大豆などの穀粉、砂糖や水飴、水を型で成形したものを加熱乾燥させて作ります。蓮や菊の花の形を模ったものが多く、色も白や緑、ピンク、黄色とさまざまです。
・葬式へ落雁を備えるようになった理由は諸説ありますが、目連僧侶が行った「百味飲物(しゃくのみおんじき)という施しから来ていると言われています。なかでも甘いものが良いとされ、砂糖でできた甘い落雁を供えるようになりました。その他にも高級品である砂糖を仏前へ供える、仏教と関わりが深く魔よけの意味がある白い落雁を供えるという意味があるなど言われています。
・落雁は砂糖でできたお菓子なので食べることもできます。小さく割ってそのまま食べても良いですし、温かい飲み物に入れたり料理やお菓子作りの甘味として活用してみましょう。大根おろし器ですりおろしてジップロックに入れて保存すると必要な分だけすぐに使えて便利です。
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