仏壇・仏具について
近年、仏壇を購入する方に人気なのが「モダン仏壇」です。
ライフスタイルの変化から和室や仏間のない家も珍しくない昨今。
伝統的な仏壇とは異なり、オシャレでコンパクトなモダン仏壇は置く場所を選びません。
今回はモダン仏壇の種類や価格相場、自宅での飾り方についてお伝えします。
省スペースにインテリア感覚で置けるミニタイプや、椅子付きのモダン仏壇もご紹介しますので、ぜひ参考になさってください。
この記事でわかることは以下の4つです。
- ・そもそもモダン仏壇とは何か
- ・モダン仏壇は従来の仏壇と飾り方が違う?
- ・モダン仏壇の種類と特徴・価格相場について
- ・モダン仏壇を購入する際に気を付けるべきこととは?
モダン仏壇とは何か
モダン仏壇とは装飾や彫り物のある従来の仏壇とは異なる、シンプルでおしゃれなデザイン仏壇の総称です。
一見するとまるで家具のように見えるため、部屋を選ばず設置しやすいのもモダン仏壇の特徴でしょう。
ウォールナットやメープル・ブナなどの木材が使われることが多いですが、扉に強化ガラスや金属素材を使用したオブジェに近いタイプも。
またモダン仏壇は全体的にコンパクトサイズなので、アパートやマンション住まいの方でも無理なく設置できます。
スライド式の棚が多く使われており、来客時に仏具を収納して扉を閉めることもできますよ。
さらに種類が豊富なのもモダン仏壇の特徴。
従来の床置きタイプ以外に「壁掛けタイプ」や「椅子付きタイプ」などもあり、個々のライフスタイルに合わせられる柔軟さも兼ね揃えています。
モダン仏壇のデメリットは、伝統的なイメージを持った方が家族にいらっしゃると抵抗感を感じる点でしょうか。
また内部の空間が多少狭くなるため、仏具をすべて揃えたい方にとっては物足りなく感じるかもしれません。
しかし仏具の数が少なくなるということはお掃除もしやすくなるということ。
仏壇のお手入れ自体は格段にしやすくなるでしょう。
仏壇の掃除方法については以下の記事でも詳しくお伝えしています。
https://with-house.jp/wp/blog/2020/03/6228/
モダン仏壇の飾り方は?
仏具の種類や飾り方については、従来の仏壇とモダン仏壇はほぼ同じです。
今回は棚板が2段+スライド棚で、お供え皿を安置する場合の飾り方をご説明します。
●最上段
・ご本尊
ご本尊は仏壇最上段の真ん中にお祀りします。
ご本尊は彫刻タイプの仏像のほか、スタンド式、掛け軸式、クリスタル式などもあります。
宗派によってご本尊は異なりますので菩提寺へ確認しましょう。
・茶湯器、仏飯器
茶湯器はご本尊の左側、仏飯器はご本尊の右側に置きましょう。
●2段目
・位牌
ご本尊が隠れないよう、向かって右側に安置するのが一般的。
最上段に置くスペースがあればそちらでも構いません。
上段か中段に安置するようにしましょう。
・常花
季節のお花や仏花を供えます。
通常の仏壇ですと一対で飾りますが、モダン仏壇のようなコンパクトタイプは向かって左側に供えることが多いですね。
・お供え物
2段目中央あたりに故人の好きだったものを「お供え皿」にのせて供えます。
●2段目以降(スライド棚)
・ロウソク立て・香炉・線香差し・おりんセット
お参りをするときに必要な仏具。
ロウソク立ては2段目に飾る場合もあります。
仏具も現代的なデザインのモダン仏具がありますので、そちらで揃えても統一感が出て良いですね。
ウィズハウス同グループの「供養ギャラリー リ・ノイ」でも様々なデザインの美しい仏具やモダン仏壇が揃っていますので、ぜひご参考ください。
モダン仏壇の種類と価格相場について
モダン仏壇にはさまざまなタイプがあります。
今回はオーソドックスな床置きタイプから人気のミニタイプまで、7つのタイプをご紹介します。
それぞれの仏壇の特徴や価格相場を一覧表でご説明した後に詳細をお伝えします。
モダン仏壇のタイプ別一覧表
床置きタイプのモダン仏壇
仏壇と下台がワンセットになったタイプで、下台は収納スペースになっています。
高さは135~175cm程度が主流。細身のチェスト風タイプが多く見られます。
仏壇スペースにダウンライトが施されているタイプもあり、良い雰囲気を醸し出してくれます。
椅子付きタイプのモダン仏壇
正座がツライという方におすすめなのが椅子付きタイプのモダン仏壇。
仏壇の下に椅子が収納できるセットタイプは10万~50万円ほどが相場です。
床置き仏壇の下台部分に椅子を収納するタイプのほか、ヨーロッパ調の鏡台のようなデザインタイプもあります。
また仏壇を置く「台」に、椅子をセットしているタイプもあります。
要は台と椅子のみの販売で仏壇はセットになっていません。
台のみでしたら3万~5万円で販売していますが、別途仏壇の費用が必要です。
上置きタイプのモダン仏壇
出窓やカウンター、キャビネットの上に置けるのが上置きタイプのモダン仏壇です。
床置きタイプの下の収納台がないものをイメージするとわかりやすいでしょう。
デザインやカラーも実に豊富で、淡い桜色の上置きタイプもあります。
内装がシンプルなのでお手入れしやすいのも特徴でしょう。
オープンタイプのモダン仏壇
従来の箱型や扉付きではなく、ステージ風になっているのがオープンタイプのモダン仏壇です。
遺影や位牌をお祀りするスペースはありませんが、省スペースに設置できるのがオープンタイプのメリット。
無宗教の方も抵抗なく使用できるのではないでしょうか。
メモリアルスペースが簡単に作れますので、セカンド仏壇として利用している方も多いようです。
壁掛け・埋め込みタイプのモダン仏壇
壁掛けタイプは薄型であることが最大の特徴です。
絵画を壁に掛けるように仏壇を設置することができます。
高さ調節が自由なのも壁掛けタイプのメリットでしょう。
薄型ですが「膳引き」というスライドする棚が設置されていることが多く、仏具もきちんと置けるようになっています。
最初から棚板を取り付けて仏具を置くタイプもありますよ。
埋め込みタイプは新築時にあらかじめ壁の一部に仏壇を埋め込むタイプ。
凸部分がなくなるのでお部屋と一体化して馴染みます。
キャスター付きタイプのモダン仏壇
仏壇の場所を固定せず自由に移動できるのがキャスター付きタイプのモダン仏壇です。
基本的には仏壇を乗せる「台」にキャスターが付いているものが一般的でしょう。
来客時だけ移動させたり、病院・介護施設へ持ち込むときも便利。
台のみですと4~5万円が価格相場ですが、仏壇の価格も上乗せされます。
置き型ミニタイプのモダン仏壇
幅・高さ・奥行きがそれぞれ35cm前後のサイズのミニタイプ(置き型)も最近人気があります。
まるでインテリアのような見た目でお部屋になじみます。
キャビネットやデスクの上にも置けるので、いつでも手を合わせることができますよ。
仏具はほとんど置けませんが、よりシンプルで洗練されたデザイン。
寝室のサイドテーブルに置くのも良いかもしれません。
価格も1万~6万円ほどとお手軽でほかのモダン仏壇と比較してもリーズナブルです。
モダン仏壇を選ぶ際に気を付けることは?
モダン仏壇に限らず、仏壇を購入する際に気を付けるべき点についてお伝えします。
設置場所の確認
こちらは基本ですが、まずはしっかりと置き場所のサイズ確認をしましょう。
床置きであればある程度のスペースは確保しなければなりません。
またお参りする際、立つのか座るのかによっても選ぶタイプは変わってきます。
一般的に仏壇を見下ろす位置に設置するのは良くないとされています。
座るなら目線より少し上、立つのであれば胸よりも上の高さにくるような位置に設置しましょう。
仏具も購入する場合は別途費用が必要
仏壇を購入する際は、仏具が飾られた状態の商品写真を見ることが多いと思います。
飾ったときの雰囲気がわかるのは良いのですが、仏具は基本的に別途購入しなければなりません。
ご本尊が掛け軸タイプなら1万~2万円、仏像タイプですと5万~20万円ほどの費用が必要です。
香炉や花立て、茶湯器、おりんなどの「仏具セット」は、大体1万~3万円ほどで販売されています。
https://with-house.jp/wp/blog/2018/08/6115/
まとめ
- ・シンプル&コンパクトなモダン仏壇は、洋風・和風問わずお部屋に違和感なく設置できる
- ・モダン仏壇も伝統的な仏壇も基本的な飾り方は変わらない
- ・壁掛け型やミニタイプなど個々のライフスタイルに合わせたさまざまなタイプがある
- ・モダン仏壇を購入する際は仏具の費用が別途かかることを覚えておく
家族葬を検討している方はウィズハウスへぜひご相談ください。
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