お墓について

投稿日:2024年6月11日

更新日:2025年9月4日

納骨はいつまでにするべき?一般的な目安、流れ、準備と宗派ごとの違いを解説

お骨や遺影を手に熱歩く家族

「納骨はいつまでにしなければならないのだろう?」
「四十九日にできなかったけれど大丈夫?」
大切なご家族を亡くされた後、納骨のタイミングに悩む方は少なくありません。

納骨の時期は、宗派や地域の習慣、ご家族の事情など、様々な要因によって決まります。

この記事では、一般的な目安や法律的な決まり、北海道をはじめとした地域ごとの違い、必要な手続きや費用についてわかりやすく解説します。
納骨に向けた準備の参考にしていただければ幸いです。

納骨をするタイミング

仏花の飾られたお墓の画像

納骨をいつ行うべきかは、ご家庭の事情や宗教・地域の慣習によって異なります。ここでは、宗教的・法律的・地域的な観点から解説します。

宗教的観点から

仏教では、「四十九日法要」に合わせて納骨することが一般的です。四十九日は、故人の魂が成仏すると考えられている大切な節目であり、この日に合わせてお墓や納骨堂に納めることが、全国的なならわしとなっています。
神道は、かつては葬儀後すぐに納骨する習慣がありましたが、現在は五十日祭に合わせて納骨するのが一般的です。キリスト教では追悼ミサや召天記念日などの際に行われることが多く、宗教によって目安となる時期が異なります。ご家庭の宗派や菩提寺の指示に従うことが望ましいでしょう。

法律的観点から

納骨を行う時期について、法律上の明確な期限は定められていません。火葬後すぐに納骨しても、しばらく自宅でご安置してから納骨しても違法にはなりません。
ただし、埋葬や納骨を行う場合には「埋葬許可証」が必要となります。火葬後に市区町村から交付されるこの許可証は、納骨の際に墓地や納骨堂へ提出することになりますので、火葬から納骨まで期間をあける場合は、紛失しないようしっかり保管しましょう。

地域慣習的観点から

地域の慣習により、納骨時期が異なる場合もあります。全国的には四十九日法要に合わせるのが一般的ですが、北海道や東北などの積雪地域では、冬の間は雪でお墓に行けないこともあり、春や夏に納骨する習慣が見られます。
また都市部では、納骨堂を利用する家庭が増えており、法要の時期とは関係なく、家族の都合のよい日に納骨をするケースも多くなっています。

納骨に期限はあるのか

「納骨はいつまでにしなければならないのか?」という疑問を持つ方は少なくありません。ここでは、納骨に関して一般的とされている期限について解説します。

いつから納骨できる?

火葬を終えたその日から納骨することは可能です。法律的な制限はなく、埋葬許可証さえあれば納骨できます。
ただし実際には、すぐに納骨するのではなく、ご遺骨を一時的に自宅で安置して、法要のタイミングに合わせて納骨することが一般的です。

いつまでに納骨すべき?

納骨には明確な「期限」は存在しません。数か月〜1年ほど自宅に安置してから納骨するご家庭も珍しくありません。
一方で、あまりにも長期間(数年単位)ご遺骨を自宅に置いておく場合、親族間で意見が分かれることや、墓地の契約・管理上の問題が生じる可能性があります。
そのため、目安としては四十九日〜一周忌までの間に納骨するのが一般的です。

どうしても心の整理がつかない場合や、季節・天候の関係で先延ばしになる場合もありますが、家族や親族、宗教者と相談しながら、無理のないタイミングを決めると安心です。

一般的な納骨のタイミングとは

納骨の時期は法律で決まっているわけではないため、実際にはご家庭や地域の事情に合わせて行われています。ここでは全国的な傾向と、北海道の特徴について解説します。

一般的なケース

全国的には、「四十九日法要のタイミング」で納骨するのが最も多いとされています。
四十九日は故人が成仏するとされる大切な節目であることから、親族も集まりやすく、法要と合わせて納骨を行う流れが自然だからです。
また、四十九日で納骨できなかった場合は、「百箇日法要」や「一周忌法要」に合わせるケースも多く見られます。

北海道全般

北海道では、冬季にお墓が雪で覆われるため、四十九日に納骨が難しいケースも珍しくありません。
そのため、冬季に四十九日を迎える場合、いったんご遺骨を自宅や納骨堂に安置しておき、「春のお彼岸」や「お盆」の時期に合わせて納骨するご家庭も多くあります。
特に雪深い地域では「春になってから納骨する」ことが、ある種の慣習のようになっています。

北海道内の地域差

道内でも、札幌や旭川など都市部では室内型の納骨堂を利用するケースが増えており、季節を問わず納骨が可能です。
コープの家族葬ウィズハウスでも、積雪や猛暑の影響が少なく、永代供養付きで先々まで安心してご利用いただける「納骨堂てらす」をご用意しています。

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一方、地方の農村部や山間部では、冬場の納骨が現実的に難しいため、雪解け後の春から秋にかけて納骨するのが一般的です。

納骨の流れ・必要なもの・費用

諸費用の文字やお金が描かれた積み木の画像

納骨を行う際には、あらかじめ準備しておくべき書類や物品があります。流れを整理しておくことで、当日スムーズに進めることができます。

納骨までの流れ

葬儀後から納骨を終えるまでの流れは以下のとおりです。

 

  • 1.納骨する場所を決める
  • 2.納骨する日程を決める
  • 3.必要なものを準備する
  • 4.納骨当日に法要を執り行う
  • 5.納骨後に会食をする

 

ひとつずつ見ていきましょう。

 

1.納骨する場所を決める

まずは納骨する場所を決めます。

 

先祖代々のお墓があれば、家のお墓に納骨するのが一般的です。

 

お墓の名義が故人になっている場合は、納骨式までに名義変更が必要なため、あらかじめお寺や霊園に問い合わせておきましょう。

 

お墓がない場合は、永代供養の納骨堂や樹木葬などを選択するケースが増えている傾向です。

 

永代供養とは、霊園や施設の方々が管理・供養してくれる方法です。10〜50年ほど期間を定め、一時的に供養してくれる形式を指します。

 

2.納骨する日程を決める

次に納骨する日程を決めます。

 

四十九日法要に合わせて納骨するのが一般的ですが、決まりではないため、ご遺族のよいタイミングで問題はありません。

 

納骨の際には僧侶による読経が必要なため、法要でスケジュールが埋まりがちな土日にぶつかる場合は、早めにお寺へ連絡しておきましょう。

 

一般墓の場合は、墓石の開閉や彫刻が必要なため石材店へも連絡しておきます。

 

日程が決まったら、納骨に参列してほしい方々へ連絡をします。

 

3.必要なものを準備する

納骨に必要な以下のものを準備します。

 

【必要書類】

  • ・「埋葬許可証(火葬許可証)」
  • ・墓地使用許可証

【お布施】

  • ・1〜5万円
  • ・開眼法要も兼ねる場合は、プラス1〜10万円

【その他】

  • ・印鑑
  • ・卒塔婆
  • ・供物
  • ・線香・数珠
  • ・引き物(参列者が家族のみの場合は不要)

 

上記のものを納骨までに用意しましょう。

 

4.納骨当日に法要を執り行う

納骨当日は「納骨法要」を執り行うため、喪服を着用します。

 

当日の流れは以下のとおりです。

 

  • 1.ご遺骨を納骨先へ運ぶ
  • 2.ご遺骨を墓石に納める
  • 3.卒塔婆を立てる
  • 4.供物を供える
  • 5.僧侶による読経
  • 6.参列者の焼香
  • 7.納骨式終了

 

宗派によりますが1時間前後が目安です。開眼法要も合わせて執り行う場合は、さらに1時間ほどかかります。

 

5.納骨後に会食をする

地域によっては、納骨後に会食をする場合があります。

 

場所は自宅・料亭・レストラン・ホテルなどさまざまです。

 

自宅以外の場所で会食をする際は、法要である旨を伝えると適切な料理を用意してくれます。

費用の目安

納骨にかかる費用は場所や内容によって異なります。

  • 寺院での読経料(お布施):3万~5万円程度が一般的
  • 納骨料(霊園・納骨堂):1万~5万円程度(施設によって異なる)
  • 墓石の開閉費用:1万~3万円程度

このほか、地域や宗派によっては法要後の会食費用や引出物の準備が必要になることもあります。事前に菩提寺や霊園に確認しておくと安心です。

納骨場所の種類とそれぞれの費用

一般的な納骨堂の画像

納骨といっても、必ずしもお墓に納めるとは限りません。最近ではライフスタイルや価値観の多様化により、さまざまな納骨の方法が選ばれるようになっています。

お墓(墓地)

もっとも一般的なのは、先祖代々のお墓や新しく建立したお墓に納める方法です。
墓石を開閉して納骨を行うため、霊園や石材店に依頼して作業をしてもらう必要があります。
費用は墓石開閉料が1万~3万円程度、管理費は年間数千円~1万円程度が目安です。

納骨堂

都市部を中心に利用が増えているのが納骨堂です。建物内に専用の納骨スペースがあり、屋内なので天候や季節に左右されず納骨できます。
使用料は1柱あたり数万円~数十万円と幅広く、永代供養がセットになっているタイプもあります。

永代供養墓(合祀墓)

寺院や霊園が管理し、複数の遺骨をまとめて供養する合祀タイプのお墓です。
後継ぎがいない方や費用を抑えたい方に選ばれるケースが多く、費用は1柱あたり5万円~30万円程度が相場です。

自宅供養・手元供養

ご遺骨を自宅で安置したり、一部を小さな骨壺やアクセサリーに納めて手元で供養する方法です。
お墓や納骨堂に納めるまでの一時的な方法として利用されることもあれば、そのまま継続して供養する方もいます。
費用は数千円~数万円程度で、比較的負担が少ないのが特徴ですが、お骨を管理する方が亡くなった場合などの供養方法を考えておく必要があります。

海洋散骨などの自然葬

近年注目されているのが海洋散骨や樹木葬といった自然葬です。
遺骨を粉末状にして海や山に撒く方法で、墓地を持たない新しい供養の形として選ばれる方も増えています。
費用は5万円~20万円程度が多いです。

実際に準備する際の注意点

納骨は大切な儀式であると同時に、親族が集まる場でもあります。事前の準備を整えておくことで、当日のトラブルや不安を減らすことができます。以下の点に注意しましょう。

書類や許可証の管理

納骨の際に必要となる「埋葬許可証」を紛失すると納骨ができなくなってしまうため、再発行する必要があります。紛失しないよう、火葬後すぐに分かりやすい場所に保管しておきましょう。

菩提寺・霊園との事前相談

納骨の時期や手順は、宗派や霊園によって異なります。
特に寺院墓地の場合は、僧侶のスケジュール調整や読経料(お布施)の確認が必要です。日程を決める前に必ず相談しておきましょう。

費用面の確認

納骨の際はお布施、納骨料、墓石の開閉費用など、複数の費用がかかります。
「思ったよりも高かった」とならないよう、事前に金額を確認し、予算を把握しておくことが大切です。

親族間での話し合い

納骨のタイミングや方法について、親族の意見が分かれることがあります。
後から「なぜ相談してくれなかったのか」とトラブルにならないよう、早めに話し合っておくと安心です。

当日の服装・持ち物

納骨当日は法要を行うことが多いため、喪服や黒い平服を用意するのが一般的です。
また、数珠や供花、線香なども忘れずに準備しましょう。

納骨に関するQ&A

Q1. 納骨は必ず四十九日にしないといけないのですか?

A. 四十九日に納骨するのが一般的ですが、必ずしなければならないという決まりはありません。実際に当社にご相談いただく方でも、季節やご家族の予定に合わせて、百箇日や新盆、一周忌にされるケースも多くあります。

Q2. 納骨に必要な書類は何ですか?

A. 「埋葬許可証」と「墓地使用許可証」が必要です。「埋葬許可証」は火葬時に市区町村から交付されるもので、これがないと墓地や納骨堂に納骨することができません。紛失した場合は再発行が必要となるため、注意して保管してください。「墓地使用許可証」は霊園など、墓地の管理者が発行します。

Q3. 宗教によって納骨の方法に違いはありますか?

A. はい、あります。たとえば仏教では四十九日法要や一周忌に合わせることが多く、神道では五十日祭、キリスト教では一か月後の追悼ミサなどが目安となります。当社でも宗派に応じた日程や手順をご案内しています。

Q4. 北海道では冬に納骨できないと聞きましたが、本当ですか?

A. 屋外のお墓の場合、雪でお墓に近づけないため冬場の納骨が難しいケースは実際にあります。その場合は一度ご遺骨を自宅や納骨堂で保管し、雪解け後の春やお盆の時期に納骨します。

Q5. お布施や費用はどのくらい準備すればよいですか?

A. お布施は地域や寺院によって異なりますが、一般的には3万~5万円程度が目安です。また、納骨堂使用料や墓石の開眼料が別途必要になる場合もあります。当社では、菩提寺のないお客様に向けた寺院紹介サービスをご提供しているため、納骨法要の際の読経をご依頼いただくことが可能です。

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まとめ

納骨の時期や方法には明確な決まりはなく、ご家庭の事情や宗派、地域の慣習によって大きく異なります。全国的には四十九日に合わせることが多いものの、北海道のように冬季の納骨が難しい地域では春やお盆に行うケースも一般的です。
また、納骨の場所もお墓・納骨堂・永代供養墓・手元供養など多様化しており、費用や方法もさまざまです。
納骨は、家族や親族とよく相談し、無理のない形で行うことが大切ですが、迷ったときは菩提寺等に相談しながら準備を進めることが安心につながります。

コープの家族葬ウィズハウスでは、葬儀前から葬儀後まで、知識豊富な専任スタッフがお客様をサポートいたします。
ご葬儀だけでなく、葬儀後の法要や納骨までお手伝いいたしますので、どうぞお気軽にご相談ください。

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