葬儀の知識
こんにちは、家族葬のウィズハウス スタッフの二唐です。
葬儀会場の正面に飾られている祭壇。
お葬式で故人を弔い、遺族の心を癒すためのものです。
現代の祭壇には色々な種類がありますので、どのような祭壇にするか悩まれるご遺族も少なくありません。
今回は葬儀の祭壇について解説します。
祭壇の種類や最近の傾向、祭壇を選ぶときのポイントや注意点などをご紹介します。
葬儀の祭壇、その大切さとは
葬儀の祭壇とはそもそも、葬儀の儀式に必要な道具やお供え物を並べるための台でした。
しかし、現代の葬儀の祭壇は供物や供花を供えて華やかな祭壇とし、故人を弔い遺族や弔問客の心を癒したり、故人を表したりするものへと変化してきています。
従来は白木の祭壇が一般的でしたが、近年では故人の人となりや遺族の想いによって様々な形の祭壇が登場しています。
オリジナルの祭壇には「故人を好きなもので囲んで送ってあげたい」「自分たちらしいお葬式にしたい」そんな遺族の想いが込められています。
故人が好きだった花や故人の趣味の道具を飾り、故人の人生を振り返り故人を偲び、お葬式の雰囲気や内容を左右する重要なものとなっています。
葬儀の祭壇、種類や費用を実例交えてご紹介
葬儀の祭壇は宗教によって異なります。
また、近年では花をふんだんに飾った「花祭壇」や、宗教の形にこだわらない「オリジナル祭壇」などもみられます。
よく見られる祭壇の種類についてご紹介します。
仏式祭壇(白木祭壇)
仏式葬儀では透かし彫の白木を用いた伝統的な白木祭壇が一般的です。
汚れのないまっさらな白木は「最初の状態」を、漆などの装飾がないことで「急な逝去」に対する驚きと悲しみを表しています。
祭壇の費用は大きさや形状などにより幅が広いですが、30~120万円程度が一般的です。
※ウィズハウスでは白木祭壇は使用しておりませんが、姉妹斎場の香華殿の一部で使用しています。
神式祭壇
神道の葬儀で使われる祭壇です。
仏式祭壇同様白木を用いたシンプルな祭壇ですが、「八足祭壇」という八つの足を持った形状の祭壇とするのが特徴です。
また仏式葬儀とは祭壇に供える葬祭用具や供物が異なり、鏡と刀と勾玉の3種の神器や神饌などを祭壇に供えます。
祭壇の費用目安は30万円程度~となり、お花は白を基調とします。
キリスト教式祭壇
キリスト教の葬儀は一般的に教会で行われ、ミサ聖祭などで使われる台を十字架や生花で装飾するため、仏式葬儀のような祭壇を必要としないことが多いです。
葬儀場などで行う場合は十字架を掲げ、ろうそくや生花を供えた祭壇を設置する必要があり、その場合の費用目安は30万円程度~となります。
花祭壇
たくさんの花で飾り付けをした華やかな祭壇で最近特に人気があります。
宗教宗派関係なく取り入れることができます。
使用される花の種類も従来は菊や白い花が中心でしたが、最近は故人の好きだった花を中心に、カラフルな花や洋花なども積極的に用いられるようになっています。
祭壇の大きさや花の数、生花か造花かといったことによっても費用は大きく変わり、費用の目安は20~200万円と幅が広いです。
花祭壇についてはこちらでも詳しくご紹介していますので、ぜひご参考ください。
家族葬で注目の「花祭壇」の特徴や選び方
オリジナル祭壇
家族葬や宗教儀礼にこだわらない葬儀形式も増え、葬儀の自由度が高まっている中で、完全オリジナルの祭壇を希望する方も増えてきています。
故人の趣味の道具やコレクションを並べたり、故人の仕事にちなんだデザインにしたり、祭壇の素材も白木と限らずガラスや竹など様々な祭壇が登場しています。
ウィズハウスの葬儀での祭壇例
ウィズハウスでは生花で飾りつけをした花祭壇を中心にご案内しています。
花いっぱいの公園をご夫婦で散歩することがお好きだったという故人様。
お好きだったかすみ草、淡いパープルのお花などで飾り付けた優しい色合いの花祭壇とさせていただきました。
参列者 20名
葬儀費用 70万3300円
無宗教葬でのシンプルな葬儀、祭壇がご希望でした。
ウィズハウス清田のガラスのホールで、明るい光とシンプルな祭壇、故人様のお好きだった音楽と共にお見送りをさせて頂きました。
参列者 10名
葬儀費用 96万5205円
どんな種類を選べばいい?葬儀の祭壇の考え方
「自分たちらしい葬儀」「故人や遺族の気持ちに寄り添ったお葬式」への需要が高まり、祭壇へのこだわりも高くなってきています。
反面、種類がいっぱいあって選べない、何を基準に選んだら良いのかわからない……という方もいると思います。
祭壇を選ぶ際の考え方やポイント、注意点をご紹介します。
宗教を重んじるかどうか
まずは進行している宗教の作法や儀式をどこまで重んじるかの確認が必要です。
特にオリジナル色を強くしたい場合は、信仰している宗教でそういった祭壇が可能かどうか、家族や親族の理解を得られるかなど、事前に寺院や家族と相談をするようにしましょう。
花祭壇であればどの宗教宗派でも対応することが可能だと思います。
葬儀会社にも相談してみてくださいね。
葬儀規模に合っているか
祭壇の大きさを葬儀規模に合わせることも重要です。
参列者が多く広い会場では、大きな祭壇でないと後ろの方から見えないという可能性もあります。
家族や親族を中心とする小規模の家族葬などの場合は、ささやかな祭壇とされる方も多いです。
費用は予算内に収まるか、節約ポイントはあるか
大きく豪華な祭壇にすればその分費用も大きくなります。
一から作るような完全オリジナル祭壇や、生花をたくさん用いた花祭壇も費用が高額になる可能性があるので注意しましょう。
花祭壇の場合は造花を使用したり、供花を用いて花祭壇の装飾とするなど、工夫をすることで費用を抑えられる場合がありますので、葬儀会社へ相談してみましょう。
祭壇のイメージは画像資料などを用いての打ち合わせがおすすめ
故人の好きだった花や故人との思い出の品などを飾る方が多いですが、言葉での説明だけではイメージが伝わりづらい可能性があります。
祭壇で故人の人となりや遺族の想いを表現する場合は、イメージ写真や画像資料などを用意して葬儀会社と打ち合わせすることをおすすめします。
まとめ
・葬儀の祭壇は元々葬儀で必要な道具を並べる台でした。近年では花や思い出の品などを飾り付け、故人の人となりを表すものとされています。故人の好きな花や趣味の道具などを飾り、故人を偲ぶための大切なものとなっています。デザインや装飾についても自由度が高まり、花祭壇やオリジナル祭壇なども登場しています。
・祭壇の種類は宗教によって仏式祭壇、神式祭壇、キリスト教式裁断などがあります。仏式、神式は白木で作る白木祭壇が一般的です。そのほかに花いっぱいで飾る花祭壇や、故人の趣味や仕事にちなんでデザインされたオリジナル祭壇などもあります。ウィズハウスでは主に花祭壇をご案内しております。
・祭壇の考え方・選び方については、宗教儀礼、葬儀規模、費用などのポイントに注意して選ぶようにしましょう。オリジナル祭壇や花祭壇とする際には写真や画像資料を用意して打ち合わせをするとイメージが伝わりやすくスムーズです。