マナーやご作法
こんにちは、家族葬のウィズハウス スタッフの二唐です。
仏壇で手を合わせる時に「チーン」と鳴らす、お椀型の仏具の名称をご存知でしょうか。
この仏具は「りん」と言い、読経やお参りの際に鳴らします。
今回はこの「りん」のお作法についてのお話です。
りんの意味や役割、基本の鳴らし方や宗派による作法の違いなどをご紹介します。
まずは仏壇での「りん」の基本を知ろう
「りん」とは、仏壇に備えられる一般的な仏具でお椀型の鈴のことです。仏前で手を合わせる時やお経を唱える際に鳴らします。
もともとは禅宗で使われていた仏具ですが、現在では仏教宗派を問わず使われています。
近年はりん台を使用しない場合も多くなりましたが、基本としてはりん台と呼ばれる台の上にりん布団を置き、その上に置かれたりんを専用の仏具「りん棒」を使って鳴らします。
りん棒を弾ませるようにしてりんのフチを軽く叩くと、澄み切った良い音が響きます。
仏教におけるりんの役割は主に3つです。
・澄んだりんの音で人々の邪念を祓う(はらう)
・りんを鳴らす音に乗せて供養や祈りを極楽浄土へ届ける
・読経の始まりや終わりの区切りとして鳴らす
読経の際に鳴らすのが本来の使い方なのですが、読経時以外にもお参りの際に鳴らす場合もあります。
仏壇で「りん」を鳴らす際のお作法
仏壇へお参りをする際にりんを鳴らす場合は、線香をあげた後、合掌をする前に鳴らします。
りん棒でりんのフチをたたくときれいな音が出ますが、宗派によってフチの内側をたたく場合もあります。
叩く回数は1~3回で宗派によって異なりますが、お参りの際に鳴らす場合はそこまで気にしなくても問題ありません。
宗派によって異なるりんの作法
宗派によってりんの作法やマナーが異なる場合があります。代表的なものをご紹介します。
■真言宗
鳴らす回数は2回とされています。1回目は優しく、2回目は少し強めに叩きます。
■曹洞宗
3回鳴らすとしているお寺と、内側を2回鳴らすとしているお寺があります。
■浄土宗
りんは読経時にのみ鳴らすものとしており、読経をしないお参りの際には鳴らしません。
■浄土真宗
浄土真宗では勤行(おつとめ)の時にだけりんを鳴らします。合掌礼拝時には鳴らしません。
りんの作法やマナーは、宗派はもとより、同じ宗派であってもお寺によって作法が異なる場合もあります。
厳密に寺院のしきたりに則って鳴らしたいという方は、菩提寺の僧侶に聞いてみると良いでしょう。
「りん」のお手入れ方法も確認
りんは金属でできているため、時間が経つと色が変色してしまうことがあります。
日常的には柔らかい布やタオルでさっと拭くだけで問題ありませんが、りんの色がくすんできたり変色してしまったら、りん専用のクリーナーを使って清掃しましょう。
初めは目立たない部分で少量使ってみて、変色などがないか確認してから全体に使います。
お手入れの際には白手袋などをはめて行うと良いです。素手でりんを触ると手の油が付着し、りんが変色する原因になってしまいます。
専用クリーナーでもきれいにならない、表面のコーティングが剥がれてきてしまったなどの場合は自分で元に戻すことは難しいです。
職人に手入れをしてもらうか、新しいりんの購入を検討しましょう。
ウィズハウスグループの「供養ギャラリー リ・ノイ」でも、りんをはじめとした仏具を取り扱っています。
まとめ
・「りん」はお椀型をした鈴の仏具です。りん棒で鳴らすと高く澄んだ音が響きます。この音で人々の邪念を払い、祈りや供養を極楽浄土まで届けるとされています。読経の区切りとしても鳴らします。
・お参りで鳴らす場合は線香を立てた後に専用の仏具「りん棒」を使ってりんのフチを1~3回ほど叩き、その後合掌をします。宗派やお寺によって正式な作法やマナーは異なります。
・りんは金属でできているため時間が経つと変色してしまう場合があります。くすみや変色が見られたらりん専用のクリーナーで清掃しましょう。クリーナーでもきれいにならないほど汚れてしまったり、コーティングが剥がれてしまった場合は新しいりんを購入しても良いかもしれません。
札幌で家族葬を検討している方はウィズハウスへぜひご相談ください。
故人としっかり向き合い、親しい人と想いを分かち合う、おうちのようなお見送りをご提案いたします。