参列者の知識葬儀の知識

投稿日:2024年1月29日

更新日:2024年4月1日

【マナーに注意】葬儀の欠席をメールで送る際の文例・注意点を解説

スマートフォンを操作する人の画像

「葬儀を欠席する場合、メールで伝えても問題はない?」

「メールで伝えてもよい相手や、メールを用いる際の注意点を知りたい」

 

葬儀を欠席するとなった際、遺族との関係性や、相手方の忙しさを考慮してメールで欠席の旨を伝えた方がよいかと悩む方もいるでしょう。

 

また、電話番号を知らずにメールでしか連絡できない場合もあります。

 

そこで、本記事ではメールで葬儀の欠席を伝える際のマナーについて解説します。やむを得ない事情で葬儀を欠席する方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

<この記事でわかること>

  • ・葬儀の欠席をメールで送る際のマナー
  • ・欠席をメールで送ってもよい場合
  • ・シーン別の例文

 

葬儀の欠席をメールで伝えるのは失礼?

頬に手を当てて考え事をする年配の女性

葬儀の欠席をメールで伝える行為は、必ずしも失礼に当たるとは限りません。

 

ただし、正しいマナーでもないため、メールを用いる場合は「どの状況であればメールでもよいのか」を把握する必要があります。

 

以降では、以下の内容について解説します。

 

  • ・メールで葬儀への欠席を伝えてもいい場合とは?
  • ・葬儀の欠席をメールで伝えるタイミング

 

メールで欠席を伝えようと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

 

なお、正しくは電話で欠席を伝えるのがマナーです。

 

メールで葬儀への欠席を伝えてもいい場合とは?

以下の条件に当てはまる場合は、メールで葬儀への欠席を伝えても問題はありません。

 

  • ・葬儀の案内がメールで来た場合(LINEの場合も同様)
  • ・仕事など、やむを得ない事情により常識のある時間帯での連絡が難しい場合
  • ・体調不良により電話が難しい場合

 

一方、以下の条件に当てはまる際は、極力電話を用いましょう。

 

  • ・電話で葬儀の案内を受けた場合
  • ・遺族や故人が目上の場合

 

遺族や故人が目上の方だった場合、メールでの連絡を失礼だと感じる可能性があります。電話番号が分からずどうしても連絡できない場合を除き、電話を用いるようにしましょう。

 

葬儀の欠席をメールで伝えるタイミング

できる限り早く伝えましょう。メールは相手側が開封するタイミングを決められるため、電話よりも時間を気にしなくても問題はありません。

 

ただし、葬儀の開始ギリギリでの送信は避けましょう。葬儀の準備に追われ、メールに気が付かない可能性があるためです。

 

なお、葬儀が終わって落ち着いたあとに電話で連絡できる場合は、改めてお悔やみの言葉を伝えると親切です。

 

メールを利用するメリット・デメリット

色鉛筆で描かれたMERITとDEMERITの文字

欠席をメールで伝える行為には、メリット・デメリットが生じます。安易にメールを用いず、メリット・デメリットを理解したうえで使用しましょう。

 

メリット

メールであれば、場所や時間を問わず、迅速な連絡が可能です。また、受け取った側は自分の都合に合わせて確認・返事ができるため、葬儀の準備で忙しい遺族にとってはメリットになる場合もあります。

 

入力した後に本文を見直せるため、失礼な言い回しがないかを確認できる点もメリットです。

 

デメリット

メールの場合、相手に冷たい印象を与えてしまう可能性があります。電話と違い、声のトーンによる感情のニュアンスが伝わらないからです。メールで葬儀の欠席を伝える際には、本文の書き方に十分注意しましょう。

 

葬儀の欠席をメールで伝える際のマナー

葬儀へ参列できない旨をメールで伝える際は、以下の点に留意しましょう。

 

  • ・件名で葬儀を欠席する内容のメールだとわかるようにする
  • ・本文は簡潔にまとめる
  • ・句読点は使用しない(「、」や「。」)
  • ・忌み言葉を使用しない
  • ・絵文字・スタンプは使用しない

 

ひとつずつ解説します。

 

件名で葬儀を欠席する内容のメールだとわかるようにする

メールで葬儀の欠席を伝える際には、必ず件名に欠席の旨を知らせる内容であると記入しましょう。タイトルがなければ、遺族が重要なメールでないと判断し、読み飛ばしてしまう可能性があるためです。

 

本文は簡潔にまとめる

本文は短すぎず、長すぎない適切な文字数にしましょう。余計な内容は省き、最低限の文章だけに留めます。時候の挨拶や、「拝啓」などの結語も必要ありません。

句読点は使用しない(「、」や「。」)

「、」「。」の句読点は、本来文章を区切るために使用します。弔事では「葬儀が滞りなく終わりますように」といった意味で句読点を使用しないのがマナーです。

忌み言葉を使用しない

「忌み言葉」も使用を控えた方がよいとされています。「忌み言葉」とは、不吉や不幸を連想させる言葉です。以下の言葉が忌み言葉に該当します。

 

不吉を連想させる言葉・消える

・落ちる

・浮かばれない

・数字の4・9(死・苦)

不幸が重なることを連想させる「重ね言葉」・重ねがさね

・かえすがえす

・またまた

・いよいよ

・次々

不幸の連続を連想させる言葉・再び

・続いて

・また

・ひき続き

直接的な表現・死ぬ

・急死

 

忌み言葉については以下のページで詳しく解説しています。宗教別で使用してはいけない言葉も紹介しているため、気になる方はぜひ読んでみてください。

 

葬式でのNGワードにご注意!使ってはいけない「忌み言葉」とは?

 

絵文字・スタンプは使用しない

感情表現の方法として利用しやすい絵文字やスタンプですが、葬儀の欠席を伝えるメールでは使用を控えましょう。遺族や故人が親しい間柄であっても弔事ではマナー違反です。

 

また、メールを開くデバイスによって文字化けする可能性のある機種依存文字も使用しないようにしましょう。

 

機種依存文字は、農林水産省のサイトから一覧で確認できます。

 

葬儀へ参列できない際のメールの例文

スマートフォンを操作するスーツ姿の女性の画像

以下のパターンにおけるメールの文例を紹介します。

 

  • ・親戚の葬儀を欠席する場合
  • ・友達の葬儀を欠席する場合
  • ・会社の上司・部下の葬儀を欠席する場合
  • ・取引先の方の葬儀を欠席する場合

 

メールを送る際の参考にしてみてください。

 

なお、LINEを用いる場合は件名を入力するフォームがないため、いきなり本文から書き出しても問題はありません。

親戚の葬儀を欠席する場合

親戚の葬儀を欠席する場合のメール文です。

 

【件名】

葬儀参列辞退について

【本文】

〇〇(遺族の名前)様

突然の訃報に 驚きと悲しみでいっぱいです

謹んでご冥福をお祈り申し上げます

本来であればすぐにでも駆けつけ 最後のお別れに伺わなければなりませんが

やむを得ない事情により参列できず 誠に申し訳ございません

〇〇(故人の名前)様のご冥福を心よりお祈り申し上げます

みなさまもどうか お身体をご自愛ください

〇〇(自分の名前)

 

友達の葬儀を欠席する場合

遺族が友人だったケースを想定した文例です。

 

【件名】

〇〇(自分の名前)です 葬儀の参列辞退について

【本文】

お母様のこと あまりにも突然で信じられない気持ちです

心からお悔やみ申し上げます

すぐに駆けつけたいところですが 出張で遠方のため葬儀に参列できず

申し訳ありません

どうか気を落とさず

お身体を大切にしていただければと思います

何かできることがあれば いつでも連絡してください

 

会社の上司・部下の葬儀を欠席する場合

会社の上司や部下の葬儀を欠席する場合のメール文です。

【件名】

〇〇(自分の名前)より 葬儀参列辞退について

【本文】

突然の訃報を聞き驚きを隠せません

謹んでご冥福をお祈りいたします

さて本来であればすぐにでも駆けつけるべきところですが

この度やむを得ない事情により伺うことができません

心よりお詫び申し上げます

〇〇(自分の名前)

 

取引先の方の葬儀を欠席する場合

取引先など、仕事関係の方の葬儀を欠席する場合の例文です。

【件名】

経営企画部 〇〇(自分の名前)より お悔やみ申し上げます

【本文】

〇〇様(メールを送る相手)

この度は お身内にご不幸があったと知り 大変驚いております

遠方のためご葬儀に伺えず 誠に申し訳ございません

メールにて甚だ失礼ではありますが お悔やみ申し上げます

〇〇(自分の名前)

 

葬儀欠席の場合に香典・供物・供花・弔電を送る際のマナー

香典袋と花の画像

葬儀に参列できなかった場合、以下の方法で弔意を伝えるのが一般的です。

 

  • ・香典を送る
  • ・供花を送る
  • ・弔電を送る

 

それぞれのマナーをみていきましょう。

香典を送る

香典は、本来葬儀場にて遺族へ直接渡すものです。しかし、欠席した場合は郵送で送っても問題はありません。

 

送る際は現金書留を利用し、手紙を一筆添えて送りましょう。葬儀に間に合うようであれば、会場に送るのがマナーです。

 

香典の送り方は以下の記事で詳しく解説しています。香典を送る予定の方は参考にしてみてください。

 

なお、葬儀の連絡が来た際に「香典辞退」の旨を伝えられた場合は送らないのがマナーです。

 

家族葬の香典を現金書留で送る方法と注意点。北海道編

供花を送る

葬儀場に飾る花を供花といいます。供花の手配は、葬儀を執り行う葬儀社や葬儀場に依頼できます。

 

手配する前に、供花を送ってよいか確認するのも大切です。葬儀場によっては供花の受け入れを断るところもあるためです。遺族の負担にならないためという目的もあります。

弔電を送る

弔電とは電報の一種です。電話の「115」またはインターネットから申し込みできます。弔電は文章だけでなくお線香やお花なども一緒に送れるため「弔電だけでは申し訳ない」「供物ほどではないが、何か送らせてほしい」という方に向いています。

 

弔電は葬儀に間に合うよう送るのがマナーですので、間に合わなそうであれば送るのをやめましょう。

 

まとめ

葬儀の欠席をメールで伝えるのは、必ずしもマナー違反にはなりません。しかし、正しい連絡方法でもないため、メールを用いる際は注意が必要です。基本的には、メールで葬儀の詳細が知らされた場合は、同じ連絡手段を用いてもよいとされています。

 

メールで送る際は、件名にて欠席の旨を知らせる・句読点は使用しない・忌み言葉は使用しない・絵文字やスタンプは使用しないなどに注意しましょう。

 

遺族は大切な人を亡くしたばかりで傷心している状態です。メールは感情が伝わりにくい手段ですので、遺族を傷つけることのないよう本文には十分配慮しましょう。

 

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この記事を書いた人

二唐 渚

故人様とご家族の最期の時間を大切にいたします。

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