
札幌市の火葬場
大切な人を見送る場面で、現実的に考えなければならないのが「火葬にかかる費用」です。
札幌市では、市民であれば火葬料金が無料になる制度がありますが、住民票の有無や申請者の条件によっては、数万円の費用がかかるケースもあります。
また、近郊の市町村で火葬を行う場合や、札幌市の火葬場を利用する場合にも、地域によって料金に差があるのが実情です。
この記事では、札幌市内および近郊の火葬場の料金をわかりやすくまとめ、
損をしないために知っておきたいポイントや注意点も丁寧に解説します。
火葬費用を正しく理解して、経済的にも気持ち的にも、少しでも安心できる準備をしておきましょう。
札幌市内で火葬を行う場合、すべて公営の火葬場を利用することになります。2025年現在、札幌市には以下の2つの火葬場があります。
これらは札幌市が運営する施設で、民間の火葬場は存在しません。そのため、火葬にかかる費用や申込み方法なども、市の基準に従って統一されています。
市民(住民票が札幌市にある方)は火葬料金が無料となる一方、市外に住んでいる方が利用する場合は有料となる点に注意が必要です。詳しい金額や条件については、次の章で解説します。
札幌市では、住民票が札幌市内にある方(札幌市民)であれば、火葬料金は原則無料です。
一方で、札幌市外に住んでいる方(非市民)が札幌市の火葬場を利用する場合には、火葬料金が発生します。以下は、札幌市の火葬場における火葬料金の一覧です(2025年8月時点)。
区分 | 札幌市民 | 札幌市外居住者 |
---|---|---|
12歳以上 | 無料 | 49,000円 |
12歳未満 | 無料 | 40,000円 |
死産 | 無料 | 23,000円 |
このように、市外居住者が火葬を行う場合には数万円の費用がかかるため、事前の確認が大切です。
また、火葬の際には待合室の使用料や霊安室利用料が別途かかることもあります。以下にその一例を紹介します。
こうしたオプション費用も含めて、トータルでいくらになるかを把握しておくと安心です。
札幌市の近郊には、石狩市・北広島市・江別市・千歳市など複数の市町村があり、それぞれに火葬場を保有または利用提携している場合があります。
自治体ごとに火葬料金は異なり、市民と市外の料金差が大きいケースも多いため、事前に確認しておくことが大切です。
自治体 | 市民の料金 | 市外の料金 | 控室の有無・料金 |
---|---|---|---|
石狩市 | 5,000円 | 35,000円 | あり(2,060円) |
北広島市 | 8,000円 | 28,000円 | あり(無料) |
江別市 | 無料 | 26,000円 | あり(12,000円) |
千歳市 | 15,000円 | 30,000円 | あり |
表のとおり、市民と市外居住者では料金に3〜4倍以上の差がある自治体も少なくありません。
また、控室の利用が無料かどうかも自治体によって異なります。
親族が市民でも、故人の住民票が市外の場合は「市外料金」になることもあるため注意が必要です。
札幌市の火葬場が予約できなかった場合など、近郊の火葬場を検討する場面でも、費用と条件をしっかり比較しておくことが安心につながります。
火葬料金そのものは無料または数万円で済む傾向にありますが、実際に葬儀をする際は、火葬以外にもさまざまな費用がかかります。
特に以下のような項目は、火葬場の料金に含まれていないため、事前に確認しておくことが大切です。
また、火葬だけを行う「直葬(ちょくそう)」や「火葬式」といった形式を選ぶ場合、葬儀社を通してのプラン費用が発生します。
一般的な直葬プランの一例
札幌市で葬儀を行う場合、「火葬のみ=市民は無料」ではなく、搬送等の周辺の費用も含めて考えることで、予算の見通しが立てやすくなります。
札幌市では、故人が札幌市民であれば火葬料金が無料になる制度があります。これはご遺族にとって経済的に大きな助けになるものですが、住民票の住所が札幌市にない場合は対象外となり、火葬料が発生します。
注意したいのは、実際には札幌市内で生活していたとしても、「住民票が移されていなければ」無料の対象にはならないという点です。
たとえば、こんなケースが考えられます。
いずれも、生活の実態が札幌市にあったとしても、住民票が他市町村にあると「札幌市民」とは認められず、有料扱いとなってしまいます。
住民票の移動は、本来「生活の本拠地が変わった日から14日以内」に届け出ることが法律で義務付けられています。
これは、住民基本台帳法第22条に基づくもので、届け出が遅れると火葬料の免除が受けられないだけでなく、他の行政手続きにも支障が出るおそれがあります。
詳細は、e-Gov法令検索「住民基本台帳法第22条」をご確認ください。
特に親御さんを呼び寄せて同居を始めた場合や、施設や病院に長期的に滞在する場合は、住民票を早めに移しておくことが大切です。
経済的に火葬費用を負担することが難しい方には、「葬祭扶助(そうさいふじょ)」という制度があります。
これは、生活保護を受けている方や、葬儀を行う遺族に十分な資力がないと判断された場合に、国が定める基準に基づいて葬祭費用を援助してくれる制度です。
札幌市でもこの制度を利用することができ、対象になると火葬料・搬送費・骨壺代などが補助されます。
主な支給対象や条件は以下のとおりです。
申請が通ると、費用は直接葬儀社に支払われるため、利用者が立て替える必要はありません。
葬祭扶助についての詳細は、以下の記事でご紹介していますので、気になる方はぜひご確認ください。
【関連記事】札幌市の生活保護受給者の葬儀(福祉葬)で使える葬祭扶助とは?
札幌市内には、葬祭扶助に対応した「火葬式プラン」を用意している葬儀社があり、コープの家族葬ウィズハウスでも、自己負担金0で火葬を行うことが可能な福祉葬プランをご用意しています。
「詳しいことがわからなくて不安」という方は、無料で対応している当社の事前相談をご利用ください。
火葬を行うには、火葬場への予約や申込み手続きが必要です。札幌市の火葬場(里塚斎場・山口斎場)を利用する場合は、原則として葬儀社を通じて手続きを行うのが一般的です。
以下は、火葬の予約から当日までのおおまかな流れです。
なお、札幌市では、個人で火葬場の予約を行うことも可能ですが、手続きが複雑なため、多くの方は葬儀社を通して予約・手配をしています。
札幌市の火葬場の予約方法は以下の記事で詳しくご紹介しています。
【関連記事】札幌市の火葬場を利用するには?火葬場予約システムについて
火葬場の予約に関して注意しておきたいポイントは以下のとおりです。
特に「友引」は注意が必要で、死亡日によっては火葬まで数日待つケースもあります。早めのスケジュール調整が大切です。
札幌市の火葬場の最新情報や空き状況については、札幌市公式サイトで確認することができます。
A. 基本的に札幌市民(住民票が札幌市内にある方)であれば火葬料金は無料です。ただし、控室や霊安室の利用には別途費用が発生する場合があります。
A. 条件によっては無料扱いになる場合もあります。ただし、原則は「故人が札幌市民であること」が無料対象の基準です。詳細は市役所や葬儀社に確認しましょう。
A. 火葬のみを行う「直葬」「火葬式」は、葬儀社によってプラン内容が異なりますが、目安として5万〜15万円ほどかかります。火葬料金以外に骨壺代や搬送費も含まれます。
A. 葬儀社を通じてであれば、死亡届提出後すぐに予約可能です。混雑状況によっては希望の日時が取れないこともあるため、早めの相談が安心です。
A. 火葬当日は「火葬許可証」、故人のご遺体、必要に応じて骨壺やお花などを用意します。葬儀社が手配している場合は、ほとんどの準備を任せることができます。
札幌市で火葬を行う場合、札幌市民であれば火葬料金が無料になる制度がありますが、住民票の有無や申請条件によっては高額な費用がかかるケースもあります。
また、火葬料金そのものに加え、控室や骨壺、霊柩車代などの周辺費用も発生するため、トータルでの予算を把握しておくことが大切です。
さらに、札幌近郊の自治体を利用する場合は、市民・市外の区分によって料金が大きく異なることもあり、「知らなかった」では済まされないこともあります。
この記事でご紹介した制度や注意点を事前に知っておくことで、無駄な出費を防ぎ、大切な人を安心して見送ることができます。
不安な点や分からないことがあれば、コープの家族葬ウィズハウスの無料相談をご利用ください。
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