
葬儀の知識
旭川市で葬儀を行う際、火葬場や葬儀の形式によって、費用が大きく異なります。特に、火葬場は旭川聖苑しかないため、それ以外の選択が総額に大きな影響を与えるでしょう。
本記事では、火葬料金や葬儀の相場、費用を抑える方法を詳しく解説します。費用を抑えたい方に向けて、火葬式(直葬)のメリット・デメリットについても取り上げています。葬儀費用に関する不安を解消し、故人を送り出すための参考にしてください。
旭川市内で利用できる火葬場は、市が運営する「旭川聖苑」のみです。基本的な情報は以下のとおりです。
名称 | 旭川市共同墓 |
住所 | 北海道旭川市東旭川町倉沼62−33 |
アクセス | JR旭川駅より10.6km(車で約28分) JR東旭川駅より5km(車で約10分) JR北日ノ出駅より3.7km(車で約7分) |
設備 | 火葬炉:15基(他に胞衣炉1基) 待合室:16室(洋室2室・和室14室) 告別室:8室 収骨室:4室 霊安室:あり 待合ホール:1階 77席、2階 12席 |
駐車場 | 乗用車駐車場77台、バス15台、身障者2台 |
旭川聖苑の運営は旭川市が行っているため、市内在住者とそれ以外では料金が異なります。市外在住者が利用する場合は、利用料金が割増となるため注意が必要です。利用前に料金体系を確認することが重要です。
利用するには事前予約が必要で、葬儀会社が代行して手続きを行う場合も多いです。特に、火葬需要が集中する時期には混雑が予想されます。また、施設の利用に際しては、火葬場が定めるルールに従ってください。
旭川聖苑の火葬料金は、市内在住者と市外在住者で異なる設定となっています。旭川市民の場合、火葬料金は比較的低く設定されており、子どもや胎児の場合はさらに割安になります。具体的には、以下のとおりです。
単位 | 料金(旭川市民) | 料金(市外在住者) | |
---|---|---|---|
12歳以上の遺体 | 1体 | 12,000円 | 24,000円 |
12歳未満の遺体 | 1体 | 8,000円 | 16,000円 |
死胎(妊娠4ヶ月以上の胎児) | 1体 | 4,000円 | 8,000円 |
埋葬された遺体 | 1体 | 4,000円 | 4,000円 |
胞衣産わい物及び人体の一部 | 1kg以内 | 400円 | 400円 |
また、待合室や霊安室の使用料が別途必要です。改定される場合もあるため、具体的な金額や利用条件については、葬儀会社や旭川聖苑に直接問い合わせてください。
旭川聖苑を利用する際は、いくつかの注意点があります。まず、旭川聖苑では火葬のみに対応しており、葬儀はできません。別会場を用意して葬儀を執り行う必要があります。
次に、施設内の利用には制限がある場合があります。遺族控室や待合室を利用する場合は、事前に使用可能な範囲や料金を確認してください。また、火葬時間の遅延やスケジュールの変更を防ぐため、葬儀の進行管理が重要です。
旭川市内で葬儀を行う場合、いくらかかるのか気になる人もいるでしょう。結論として、葬儀の形態によって、かかる費用は異なります。代表的な葬儀形態は以下のとおりです。
それぞれ詳しく解説します。
一般葬は、親族だけでなく友人や知人など多くの参列者を招いて行う葬儀形式です。通夜や告別式を含むため、式全体にかかる時間が長く、準備も大がかりになります。費用は約100万円~140万円が相場で、会場費や祭壇費用、飲食代などが主な内訳です。
一般葬は、故人の交友関係が広い場合や弔意を幅広く受けたい場合に適しています。一方で、規模が大きい分、遺族への負担も増えるため、事前に葬儀社と詳細を打ち合わせることが大切です。
家族葬は、親族や親しい友人など限られた人数で行う小規模な葬儀形式です。通夜や告別式を含む場合が一般的ですが、参列者が少ないため費用を抑えられます。相場は60万円~80万円程度で、祭壇や会場の規模も比較的コンパクトです。
家族葬は、静かに故人を送りたい遺族に選ばれることが多く、周囲に負担をかけずに済む点がメリットです。ただし、後日一般の弔問希望者が訪れる場合もあるため、対応方法を考えておくことが必要です。
一日葬は、通夜を行わず、告別式と火葬を1日で行う葬儀形式です。準備や運営が簡略化されているため、費用は20万円~40万円程度が相場となり、一般葬や家族葬に比べて経済的です。
短期間で済むことから、時間的な制約がある場合や、故人と遺族の意向で簡素な形式を希望する場合に適しています。ただし、通夜がないため、参列者の都合が合わない場合もあるため注意が必要です。
火葬式(直葬)は、通夜や告別式を行わず、火葬のみを行う最も簡素な葬儀形式です。費用は20万~40万円程度と、他の形式と比べて大幅に抑えられるため、経済的負担が少ない点が特徴です。
式典を省略するため準備や進行が簡単で、遺族の負担が軽減されるメリットがあります。一方で、弔問客が参列する機会がなく、故人とのお別れの時間が限られるデメリットがあります。家族や近しい親族でシンプルに見送りたい場合は、選択してもいいでしょう。
葬儀形式の中で最も費用を抑えられるのは、火葬式(直葬)です。この形式は通夜や告別式を省略し、火葬のみを行うため、費用相場は10万~20万円程度と経済的です。準備が簡略化され、短時間で済むことから、遺族の身体的・精神的負担も軽減されます。
また、参列者を招かないため、会場費や飲食費などの追加費用が発生しない点も特徴です。ただし、弔問の場が設けられないため、後日に弔問希望者が訪れる可能性もあります。経済的メリットを取るか、故人を悼む時間を優先するかは、しっかりと考えておきましょう。
金銭面でのメリットが大きな火葬式(直葬)ですが、同時にデメリットがあることも事実です。特に、デメリットは葬儀を行った後に発生するものばかりです。メリット・デメリットを理解し、どちらにするかを遺族と話し合って決めましょう。
火葬式(直葬)最大のメリットは、最低限の費用で葬送を行える点です。前述の通り、最低限の費用であれば20万円程で執り行えます。
また、宗教的な儀式を執り行わないため、短時間で終了するのもメリットの1つです。高齢の参列者が多い場合や、ご葬儀に割く時間がとれない方に向いています。
火葬式は、内容が簡易的すぎるために親族からの理解が得にくく、執り行ったあとに後悔するケースがあるというデメリットがあります。
親族に宗教儀礼を重んじる方がいる場合、トラブルの原因となるかもしれません。また、故人様とお別れする時間が短いため、時間が経ってから「もう少し丁寧に見送ってあげればよかった」と後悔する方もいます。
メリット・デメリットをしっかりと比較した上で、火葬式(直葬)にするかどうかを判断しましょう。
火葬式(直葬)を選択する以外にも、ご葬儀費用を安く抑える方法はあります。代表的な方法が以下の4つです。
葬儀にかかる費用は、葬儀の規模に関係するため、まずはそこから見直すのもありです。また、ほかにも費用を抑えられるポイントが存在するため、しっかりと検討することが重要です。
規模の小さい家族葬であれば、火葬式(直葬)よりも費用はかかりますが、一般葬に比べて負担を抑えられます。故人様とお別れする時間をしっかりと作れるため、後々悔いが残る可能性も低いでしょう。
永代供養とは、一般的なお墓に埋葬するのではなく、霊園や寺院の納骨堂にて
遺骨を管理してもらう方法です。お墓を建てるよりもはるかに費用負担を抑えられます。
寺院で年忌法要などもしてくれるため、供養してくれる親族がいない方や、ご遺族に負担をかけたくない方におすすめです。
旭川市内の共同墓地に埋葬すれば、新たにお墓を建てるよりもはるかに少ない負担で納骨できます。旭川市内にある共同墓の情報は、以下のとおりです。
名称 | 旭川市共同墓 |
住所 | 旭川市東旭川町倉沼62 |
料金 | 26,000円/1体 |
永代供養と同じく、供養してくれる親族がいない方や、ご遺族に負担をかけたくない方におすすめです。
近年は共同墓地と永代供養墓が同じ意味として使われがちですが、埋葬場所やその後の供養方法が異なります。共同墓地を検討する際は、永代供養との違いを理解して埋葬方法を決めましょう。
旭川市には、葬祭費に関する補助金・助成金が用意されています。旭川市民が受け取れる補助金・助成金は以下のとおりです。
国民健康保険・後期高齢者保険被保険者 | 30,000円 |
健康保険被保険者(社会保険) | 50,000円 |
生活保護受給者 | 葬祭扶助制度で火葬式に限り葬祭費用を全額支給 |
上記の補助金・助成金を利用すれば、ご葬儀にかかる負担を軽減できます。申請には期限があるため、しっかりと確認して利用するようにしてください。
旭川市で葬儀を行う際に知っておくべき火葬場の情報や葬儀形式ごとの費用、費用を抑える方法を解説しました。費用の節約も重要ですが、もっとも大切なのは、故人への最善の見送り方を遺族が納得のいく形で選ぶことです。
費用や準備に不安がある方は、火葬式(直葬)や家族葬などの選択肢を検討し、自治体や葬儀社と連携して計画を立ててください。また、葬祭費用の補助制度も積極的に活用しましょう。安心して故人を見送れるように準備を進めることが大切です。
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