喪主・関係者の知識

投稿日:2019年12月10日

更新日:2024年3月28日

施設で亡くなった場合はどうなる?葬儀までの流れや注意点

こんにちは、ウィズハウス スタッフのニ唐です。

 

高齢化が進む日本では、人生の晩年を老人ホームや介護施設で過ごし、そこで亡くなる方も増えています。

 

今回は、施設で亡くなった場合の葬儀までの流れや注意点についてご紹介します。

いざという時のために事前に知っておきましょう。

車椅子に座っている高齢者

 

老人ホームや介護施設で亡くなった場合の葬儀までの流れ

高齢化や核家族の増加、ライフスタイルの変化などから、老人ホームや介護施設などで人生の晩年を過ごす方も増えています。

医療スタッフが常駐する施設も増え、病院ではなく施設で息を引き取るというケースもよく見られます。

 

施設で亡くなった場合の、ご臨終から葬儀までの流れをご紹介します。

1)危篤・臨終の連絡を受け、施設へ向かう
2)臨終、死亡宣告
3)エンゼルケア(死の直後に行う処置)
3)死亡診断書を受け取る
4)葬儀会社へ連絡し、ご遺体の搬送・安置
5)親族へ訃報の連絡をする
6)葬儀会社と葬儀の日程や内容の打ち合わせ
7)葬儀

 

施設で亡くなった場合でも、葬儀までの流れは病院で亡くなった場合と大きく変わりません。

ご臨終を確認し医師の死亡宣告を受けた後は、死亡診断書を受け取り、葬儀社によりご遺体の搬送を行います。

 

施設や自宅など病院以外で亡くなった場合は、「 3)エンゼルケア(死の直後に行う処置)」を行わない事が多々あります。

まずは診断を受けた医師に処置の有無を確認して、行わない場合には故人の尊厳にかかわることもあるので、葬儀社へ処置を依頼します。

また、エンゼルケア(処置)は納棺時に行う湯灌とは別の事ですので注意が必要です。

 

葬儀会社が決まっていない場合は、施設から紹介を受けることができるはずです。

施設から紹介された葬儀会社へは遺体の搬送のみを依頼し、葬儀は別の葬儀会社へお願いするということもできます。

 

葬儀へ施設のスタッフが参列するかどうかは、施設の方針や遺族の考え方によるでしょう。

葬儀に参列する代わりに香典や供花、弔電をいただくというケースもあります。

葬儀が終わった後には、菓子折りなどを持って施設へご挨拶に伺うと良いでしょう。

 

施設で亡くなった場合の手続きや葬儀で注意する点

施設で亡くなった場合、一番注意したいのは他の入居者への配慮です。

特に個室ではなく複数人での同室だった場合、他の入居者へショックを与えないためにも、できるだけ早く搬送することを求められるでしょう。

 

葬儀会社や安置先を決めておかないと搬送はできませんので、事前に考えておきたい点でもあります。

 

また、施設へ長く入居していた方の場合、遺影写真とするための最近の写真が遺族の手元にはないかもしれません。

そんな時は施設内での行事写真などがないか、スタッフの方へ相談してみましょう。

 

最近の写真がない場合は、お元気な頃のお写真で遺影写真を作っても問題ありません。

近年は多少昔の写真であったとしても、本人が生き生きとした姿で写っている写真が好まれる傾向もあります。

 

葬儀ができる介護施設を選ぶのも一つの方法

中陰段に備えられた骨壺

老人ホームや介護施設の中には、看取り後そのまま施設内で葬儀を行える施設もあります。

施設内の安置所でご遺体を安置し、施設へ僧侶を読んで通夜、告別式、出棺、火葬などを行います。

 

故人にとっては晩年を過ごし慣れ親しんだ場所で、お世話になったスタッフや一緒に過ごした入居者に見送られての旅立ちとなります。

 

遺族にとっても、ご遺体を別の場所に搬送する手間が不要で負担が軽減されます。

施設での葬儀は家族を中心とした小規模のものとなりますので、一般的な葬儀と比べて費用が抑えられる可能性も高いでしょう。

 

老人ホームなどの施設での家族葬については、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。

老人ホーム(介護施設)で家族葬はできる?施設で葬儀をするメリットや注意点も

 

施設との契約によっては葬儀の手配から永代供養墓への納骨、死亡届などの行政手続き、家財道具処分の代行などまで行なってくれる施設も。

身寄りのない方にとっては、このような死後の葬儀や手続きを任せられる施設を選んで入居するというのも、先々への準備として一つの方法でしょう。

 

まとめ

・老人ホームや介護施設などの施設で亡くなる方が増えています。施設で亡くなった場合は、ご遺体の搬送・安置、親族への連絡、葬儀の打ち合わせなどを経て葬儀となります。施設から葬儀会社の紹介を受けることもできます。

・施設でなくなった場合は、他の入居者への配慮のためにもご遺体の迅速な搬送を求められます。事前に葬儀会社は安置先などを考えておきましょう。長く入居されていた方は遺影用の最近の写真がないかもしれません。お元気な頃のお写真を使っても問題ありません。

・老人ホームや介護施設の中には、そのまま施設の中で葬儀を行えるという施設もあります。搬送の負担もなく、お世話になったスタッフに見送られての葬儀とすることができます。身寄りのない方のために、葬儀を含め死後の手続きを代行してくれる施設などもあります。

 

 

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この記事を書いた人

二唐 渚

故人様とご家族の最期の時間を大切にいたします。

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