葬儀の知識

投稿日:2019年4月14日

更新日:2021年12月28日

葬儀での骨上げ(収骨)の意味や作法、注意点なども解説

こんにちは、家族葬のウィズハウス スタッフの二唐です。

 

今回は葬儀で火葬後に行われる骨上げ(収骨)のお話です。

骨上げ(収骨)の意味や流れ、作法などについてご紹介します。

マナーや注意点、地域による違いも合わせてお話しますので、ぜひ参考にしてください。

火葬場を歩く喪服の男性

 

葬儀での骨上げ(収骨)とは?その意味や方法

葬儀での骨上げ(収骨)とは、火葬後に遺族や親族が箸で遺骨を拾い、骨壺に収めることを指します。

骨上げには故人の魂が三途の川を無事に渡り、あの世へ渡れるように「橋渡し」をするという意味が込められています。

 

骨上げ(収骨)の方法や作法

①火葬後に骨周りに集まり、2人一組で拾いあげる

火葬後に係員の指示でお骨の周りに集まり、喪主は骨壺を持って遺骨の頭側に立ちます。

 

骨上げは2人一組で行い、火葬場で用意される竹の端を使って一つの骨を2人一緒に挟んで骨壺へ。

最初は喪主、その後故人と関係が深かった順に行います。

お骨は歯を拾った後、足元の骨から頭に向かって拾っていきます。

 

②最後に喉仏の骨を拾う

骨上げでは最後に喉仏の骨を拾います。

喉仏と言っていますが、実際には第二頸椎と言われる骨です。

この骨は、形が座禅を組む仏様の姿によく似ているため、最後に大切に骨上げされるようになりました。

喉仏の骨上げは喪主など、故人と特に関係が深い方が行います。

 

③すべて骨壷に納めたら、埋葬許可証も入れる

全ての骨を骨壺に納めたら、係員が骨壺を白木の箱に入れ、綿袋(きんたい)をかけてくれます。

骨箱の中には納骨時に必要となる「埋葬許可証」を一緒に入れます。

 

基本の流れはこのような感じですが、骨上げ時の方法や作法は地域によっても異なる場合があります。

骨上げを行う際に火葬場の係員が細かく教えてくれますので心配はありません。

 

出棺から火葬、骨上げ(収骨)後までの流れ

告別式後の出棺から火葬、骨上げ、その後の流れも簡単にご紹介します。

 

1.出棺

告別式を終えると故人との最期の対面を行い出棺します。

棺を霊柩車に運び込んだ後、見送りの会葬者に対して喪主が挨拶を行います。

告別式参列者全員が火葬場まで行くわけではありません。

火葬に参列するのは喪主や遺族、親族、故人と特に親しかった友人などです。

 

2.納めの式

火葬場に到着後は炉前に位牌と遺影を飾り、焼香が行われます。
(札幌市の火葬場では遺影は飾りません。)

喪主から故人と関係の近かった順に焼香、合掌、礼拝を行います。

 

3.火葬、骨上げ

納めの式で最期の別れをすませると火葬となります。

火葬にかかる時間は1~2時間程度で、その間は控室などで待機します。

僧侶や親族などをもてなすために軽食などの用意も必要です。

火葬後に骨上げを行います。

 

4.還骨法要・繰り上げ法要、精進落とし

北海道の多くの地域では、火葬が終わると葬儀会場へ戻り、当日のうちに還骨法要や四十九日法要までの繰り上げ法要を行います。

繰り上げ法要後には精進落としという会食が行われますが、近年ではお持ち帰り用の料理と引出物をお渡しすることも多くみられます。

 

5.帰宅

遺骨を持参して帰宅します。

骨箱は納骨までは仏壇へ納められます。

 

骨上げ(収骨)のマナーでの注意点や確認すべきこと

骨壺

骨上げの作法やマナーは地域によって異なりますが、火葬場では係員が細かく指示を出してくれますので、わからなくて困ることはないでしょう。

地域で大きく異なる骨上げのマナーで代表的なものは、東日本は全ての骨を遺骨に収める「全部収骨」に対して、西日本は一部の骨のみを収骨する「部分収骨」であるということです。

 

納める遺骨の量が異なるため、一般的な骨壺の大きさも異なります。

全部収骨のエリアで葬儀を行い、一部収骨のエリアのお寺の納骨堂へ納骨する場合、骨壺が入らないという可能性もあり得ます。

そのような場合は事前に納骨堂のサイズを確認しておくことをおすすめします。

 

悲しみのあまり骨上げができないご遺族やお子様など、骨上げができないという方は無理に行う必要はありません。

分骨をする場合には事前に葬儀会社へ伝えておくと分骨用の骨壺などを用意してくれ、スムーズに進めることができます。

また、分骨の際には火葬場から分骨証明書を発行してもらう必要があり、分骨の数だけお願いすることになるため覚えておきましょう。

 

まとめ

・骨上げ(収骨)とは、火葬後の遺骨を遺族が箸で拾って骨壺へ納めることです。箸で骨を拾うことはあの世とこの世の「橋渡し」という意味を持ちます。

・骨上げ(収骨)では2人一組で一つのお骨を拾います。足元の骨から頭に向かい、故人との関係が深かった方から順に拾っていきます。最後は喉仏の骨を収骨します。

・告別式後出棺し、火葬場では炉前で読経や焼香を行います(納めの式)。火葬後は骨上げ(収骨)を行い、北海道ではその後葬儀会場に戻り、還骨法要・繰り上げ法要を行うことが多いです。法要後の精進落としは近年では持ち帰りの料理と引き出物とすることが増えています。

・地域で大きく異なる骨上げのマナーで代表的なものは、東日本は全ての骨を遺骨に収める「全部収骨」に対して、西日本は一部の骨のみを収骨する「部分収骨」であるということ。分骨をする場合には事前に葬儀会社へ伝え、分骨の数だけ分骨証明書の発行が必要です。

 

 

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この記事を書いた人

二唐 渚

故人様とご家族の最期の時間を大切にいたします。

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