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スタッフブログ

新型コロナウイルス感染症で亡くなった場合の対応や葬儀について

投稿日:2020年2月19日
葬儀の知識

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※2020年3月16日時点で北海道のコロナウイルスの感染者は142人と発表されています。
※厚生労働省から関係会社にコロナウイルスの取り扱いの推奨が下記のように出ています。
【関係業者向け】コロナウイルスの取り扱いについて | 厚生労働省

家族葬のウィズハウス、スタッフの木村です。

中国・武漢より発生したとされ、本日現在では既に感染者は7万人を超え、1800人以上が死亡したと言われている新型コロナウイルス。肺炎を引き起こすため「新型肺炎」とも呼ばれています。
発熱や上気道炎症状を引き起こすウイルスとされ、現在ではクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス号」の大型感染のみならず、国内でも感染が次々と確認されています。

弊社、ウィズハウスのスタッフも手洗いや消毒など、配慮していますが、北海道内でも4番目の感染が公表され、注意喚起が促されています。(2020年2月20日時点)

世界保健機関=WHOの報告によると、致死率はおよそ2%で「SARSやMERSほど致命的ではないとみられる」と見解が示されていますが、決して軽視できないものかと思います。

そのような中で、万が一「コロナウイルス」で死亡・逝去した場合、どのような手順や扱い、葬儀の可否はどうなるか、記載したいと思います。

感染症の種類と感染症法

感染症とは、環境中(大気、水、土壌、動物など]に存在する病原性の微生物が、人の体内に侵入することで引き起こす疾患とされています。代表的なものでいうと、インフルエンザやノロウイルスなども感染症の1つとされています。

現時点の政府の発表では、コロナウイルスの感染経路は飛沫感染(ひまつかんせん)と接触感染(せっしょくかんせん)の2つが考えられています。

(1)飛沫感染
くしゃみ、咳、つば などをすると細かい水滴が飛び散り、これを飛沫と呼びます。この飛沫と一緒にウイルスが放出され、周りの人たちがそのウイルスを口や鼻から吸い込んで感染します。

(2)接触感染
キズ口や粘膜、血液など感染している物に直接触れた人や物を介して「感染」が広がります。その他にも感染者がくしゃみや咳を手で押さえた後、その手で周りの物に触れるとウイルスが付きます。他者がその物を触るとウイルスが手に付着し、その手で口や鼻を触って粘膜から感染します。

感染が拡大していく中、今回の新型コロナウイルスは、令和2年1月28日、政府により指定感染症と定められました。

日本では感染症法という法律がありまずが、場合によっては隔離などの対応が行われています。感染症法では感染力や危険度などに応じて1類感染症から5類感染症まで分類されています。

一類感染症

エボラウイルス、ラッサ熱、CCHF、マーグブルグ病、南米出血熱、ペスト、天然痘

二類感染症

結核、MERS、SARS、鳥インフルエンザ、(H5N1/H7N9)、ポリオ、ジフテリア

三類感染症

コレラ、腸チフス、パラチフス、赤痢、出血性大腸菌

四類感染症

デング熱、狂犬病、ジカ熱等

五類感染症

アメーバ赤痢、風しん、麻しん等

発症すると殆100%の致死率を誇る狂犬病など1度は聞いたことがある感染症でも、総合的に判断されるため、日本では四類感染症とされています。逆に二類感染症のSARSやMERSは2類がよくメディアなどで取り上げられますが、これは近年蔓延した感染症ということと、新型コロナウイルスと同じコロナウイルスであるということが比較対象にされやすい理由です。

指定感染症とは?

指定感染症とは、感染症法に以下のように記載されています。

「指定感染症」とは、既に知られている感染性の疾病(1類感染症、2類感染症、3類感染症及び新型インフルエンザ等感染症を除く。)であって、第三章から第七章までの規定の全部又は一部を準用しなければ、当該疾病のまん延により国民の生命及び健康に重大な影響を与えるおそれがあるものとして政令で定めるものをいう。

出典:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(平成十年法律第百十四号)

わかりづらいですが、要するに政府が緊急や特別な環境下において感染者や患者の行動を制限することが必要と判断された場合に、一定の期間を定め措置を行えるようにするということです。

今回のコロナウイルスはこの中で指定感染症(新感染症)にあたるものだと考えられます。

感染症の方が亡くなった場合、火葬や葬儀は?

上記では感染症や指定感染症について説明させて頂きました。

その内、三類以上の感染症の場合は、法律によって火葬が義務付けられています。こちらに関しては、火葬率が99%以上の私たち日本人にとってはそこまで驚くことではないかと思います。世界的に見ても日本は火葬率が非常に高く、世界の多くは宗教的な観点から未だに土葬が主流の国も多く、例えばアメリカでは40%程、フランスなどにおいては30%程と火葬の割合の水準は低くなっています。

また、その他にも感染症の方が亡くなった場合にも「一類感染症により死亡した患者の御遺体の火葬の取扱い」について法律があります。これは感染症患者が死亡した場合の対応の原則として、感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律第30条第3項の規定に基づき、遺体は24時間以内に火葬するものとされています。

前述した通り、SARSやMERSと比較されるのは同じコロナウイルスだからです。つまり、確定している訳ではありませんが、今回の新型コロナウイルスは二類感染症に分類される可能性が高いと考えられます。

危険度が高い一類の感染症とは異なるので、上記に記載されているように24時間以内の火葬を義務づけられてはいませんので、通常通りに葬儀を執り行っても問題ありません(但し、保健所の判断によっては二類・三類であっても速やかに火葬の指示が出る可能性もあります)。

感染症の告知義務の意識が薄い日本

取り扱う人が注意すべきことは、患者や遺体からの病気の感染です。遺体が危険な感染症を有している場合、病院は葬儀会社や業者に対して、感染症の広がることを防ぐという意識をもって、その真実を告知する責任があると思いますが、残念ながら守秘義務の観点から感染症の事実の告知が行われないケースが多いという現実があります。また、各種検査の結果、逝去後に感染症の保有がわかるケースもあります。この場合、判明した頃には葬儀が終了していたということも考えられます。

こうなってくると、葬儀会社も遺体へ対する処置から取り扱い、その他にも親族、会葬者に対しての注意や配慮も難しくなってきますので、事前に感染症の疑いがある場合は葬儀会社に告知しておいた方が良いと言えるでしょう。

 

【3月16日追記】

北海道の葬儀会社の対応及び状況など一部情報が入りましたので、追記させて頂きます。
死亡者(故人)及びご家族や身内にコロナ感染および疑いの可能性がある場合、葬儀自体を断る葬儀会社もあるようです。
また、病院や警察などの一部では霊安室や安置所の利用に制限が発生し、処置や納棺などを指定場所あるいは室外で指示されることもあるようです。

 

 

木村 聡宏

葬儀業界歴18年。葬儀現場を踏みながら、葬祭業界の今後の取り組みや業務支援なども幅広く活動しています。