葬儀の知識

投稿日:2018年12月8日

更新日:2021年12月28日

葬式で渡される「清めの塩」はどう使う?使わないとダメ?

こんにちは、家族葬のウィズハウス スタッフの二唐です。

 

お葬式に参加すると渡されることのある「清めの塩」。

「お清めに使うのよね……」と思っても、詳しい理由や具体的な使い方はわからないという方も多いのではないでしょうか。

 

今回はお葬式の清めの塩について解説します。

清めの塩の由来や具体的な使い方は?

清めの塩は必ず使わなくちゃいけないの?

そんな疑問を解消するお話です。

おきよめ塩

 

お葬式で「清めの塩」を使う意味とは?

「清めの塩」は死の持つ「穢れ(けがれ)」を祓い清め、不浄や穢れを自宅に持ち込まないために使います。

 

実はこの「死」=「不浄・穢れ」という考え方は、日本古来の宗教である神道の考え方。

神道では不浄・穢れは神様の力をなくすものとして忌み嫌われていました。

「塩」は穢れや邪気を祓い清める効果があるとして、お払いやお清め、神道の儀式などで使われてきたのです。

 

身内が亡くなったことを「穢れ」というのは少し変な気がするかもしれません。

「けがれ」は「気枯れ(けがれ)」とも言い、身内が亡くなって落ち込み元気がなくなっている状態も指します。

清め塩はこの「気枯れ(けがれ)」の状態を祓うための意味でもあります。

 

清めの塩を使うタイミングと正しい使い方

お清めセット

清めの塩を使うタイミングと正しい使い方、使うのを忘れてしまった場合の対処法などをご説明します。

火葬場から葬儀会場に戻った時

火葬から葬儀会場に戻った際にお清めセットがあれば、葬儀会場に入る前にお清めをしましょう。

【使い方】
1.両手のひらに塩をかけて清める

2.ひしゃくで水をすくい、その水で手を洗う

※宗教や地域、寺院などにより使い方が異なる場合があります。お寺や葬儀会社の案内に従って行いましょう。

 

葬儀から帰宅して自宅玄関に入る前

葬儀から穢れ(けがれ)を自宅へ持ち込まないために、家に入る前に清めの塩を使います。

【使い方】
1.ひとつまみ程度塩をつまみ、胸・背中・足元の順に塩を振る

2.足元の塩を踏んでから家に入る

 

塩をかける順番は体に血が巡る順と言われています。

衣服についた塩はしっかり払い落としてから、家に入るようにしましょう。

葬儀に参加していない家族が家にいる場合は、その家族に塩を振ってもらうのがベストです。

※清めの塩の使い方は地域や風習によって異なる場合があります。

 

清めの塩を使うのを忘れてしまった場合は?

「家に入る前にお清めをするのを忘れてしまった!」という場合でも、あまり神経質になる必要はありません。

お清めを忘れたからといって縁起が悪い、不幸になるといったことはありません。

どうしても気になる場合は喪服のまま再度玄関から出て、塩で清めてから家に入れば大丈夫です。

 

「盛り塩」は意味が違うので注意

同じ塩を使った「盛り塩」ですが、これは中国の故事が元になっている縁起担ぎや厄除けです。

商売繁盛や縁起担ぎの意味を込めて皿に盛った塩を玄関先や店先に置くもので、「穢れを祓う」神道の清め塩とは違うものになります。

 

神道以外では必要ない?お葬式の清めの塩が風習で残っている理由

実は本来「清めの塩」の風習は神道の考え方なので、神道以外の葬儀では必要のないものと言えます。

 

仏教やキリスト教では「死」を「穢れ」とは考えてはいませんし、塩に魔よけの効果があるという考え方もありません。

 

しかし元々神道だった日本では、神道の考え方や風習が現代の生活にもたくさん根付いており、今でも仏教の葬儀では清め塩が配られる場合があるのです。

 

ただし仏教の中でも浄土真宗では死を穢れとするのは故人を侮辱する行為だとして、清め塩は使用しません。

ウィズハウスの葬儀の現場でも、火葬場から葬儀会場に戻られた後に清め塩でのお清めは行っていますが、浄土真宗の葬儀では清め塩の代わりにおしぼりをお渡しする場合があります。

 

現代では清め塩の風習自体が少しずつ減ってきています。

神道以外であれば、清め塩をもらったからといって必ずお清めをしなくてはいけないということではないのです。

 

「使わなかったり余ったりした清め塩はどうしたら良いか」と悩まれる方もいらっしゃいますが、普通に捨てていただいて問題ありません。

湿気防止に乾燥材が入っていたり、食塩ではない場合もあるので、くれぐれも食べたり料理に使ったりしないようにご注意ください。

 

まとめ

・「清めの塩」とは神道の考え方で、死の持つ「穢れ(けがれ)」を塩によって祓い清めるものです。身内を亡くして落ち込んだ気持ちの「気枯れ(けがれ)」を祓うというものでもあります。

・清めの塩は火葬場から葬儀会場に戻ってきた時、葬儀から自宅に戻ってきた時に、それぞれ建物中に入る前にお清めを行います。もしお清めを忘れて家に入ってしまっても特に問題はありません。気になる方は一度外に出てお清めをし直せば大丈夫。ちなみに店先や玄関先に置く「盛り塩」は中国の故事を元とする縁起担ぎですので意味が違います。

・清め塩は本来神道の考え方ですので、仏教、キリスト教、無宗教など神道以外の宗教で行う葬儀では必須ではありません。しかし、日本古来の宗教である神道の風習は日本の生活に深く根付いており、仏教葬儀では清め塩が配られることがあります。ただし、浄土真宗では死を穢れとするのは故人を侮辱する行為として清め塩は使用しません。

 

 

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この記事を書いた人

二唐 渚

故人様とご家族の最期の時間を大切にいたします。

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